“サトーカメラ流”店づくりが中国で大きな成果をあげた。威力が炸裂したと言ってもいいかもしれない。

 上海の中心市街地に、高級ブランドショップが立ち並ぶ「淮海中路」という通りがある。日本で言えば銀座の目抜き通りに相当するその通りで、ガラス張りのキヤノンのショールームがひときわ大きな存在感を放っている。

 土曜日の昼過ぎに訪れたショールームは、大勢の中国人客でにぎわっていた。

 店内のテーブルでは、スタッフと客がカメラの使い方、写真の撮り方などについて熱心に話し込んでいる。カメラを手にして丁寧に説明するスタッフ、話を聞きながら質問を浴びせる客・・・。店の奥で開かれている写真教室は、立ち見客が出る盛況ぶりだ。集まった客はみんな肩からカメラバッグをぶら下げている。写真教室のあとは、そのまま外に出て野外撮影会に向かうのだ。

 スタッフと客の距離の近さ、密度の濃いコミュニケーションが醸し出す店内の熱気は、まさに宇都宮のサトーカメラを彷彿させるものがあった。