南シナ海に面したフィリピン・サンバレス州サンアントニオ沖で、米比合同演習に参加した米海兵隊の水陸両用強襲車(AAV7)(2016年10月7日撮影、資料写真)。(c)AFP/TED ALJIBE〔AFPBB News〕

 中国の海洋覇権確保の勢いが止まらない南シナ海周辺で、中国に脅威を受けている国々をはじめとする各国の軍隊が盛んに軍事演習を行っている。

同時期に実施された「フィブレックス」「ベルサマ・リマ」

 ここのところオバマ政権の対中弱腰姿勢が続いてきたが、10月3日と4日、アメリカ太平洋艦隊は強襲揚陸艦と2隻の駆逐艦による対潜水艦戦、対空戦闘の演習を南シナ海で実施した。それに引き続き、4日から12日にかけて、フィリピンの南シナ海沿岸域で、アメリカ海兵隊とフィリピン海兵隊による米比合同水陸両用戦演習「PHIBLEX(フィブレックス) 33」が実施された。

 フィリピンのドゥテルテ大統領の暴言によってアメリカとフィリピンの間にはギクシャクした雰囲気が漂っているものの、毎年実施されているフィブレックスは予定通りに実施された。ただし、ドゥテルテ大統領によると、今回の合同演習でアメリカ軍との合同演習は最後になるかもしれないということだ。

 また、米国とフィリピンの海兵隊同士の合同演習が行われているこの時期に、フィリピン国防大臣は、南シナ海でのアメリカ海軍との共同パトロールからは手を退く方針を打ち出した。したがって、フィブレックスでは敵による上陸侵攻への対抗戦闘などの演習を行ってはいるものの、中国に対する抑止効果は薄くなってしまっている。