【ハバナ時事】安倍晋三首相は22日午後(日本時間23日午前)、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長と首都ハバナの国家評議会で会談した。首相は核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮について、「従来と異なるレベルの脅威だ。東アジアの平和と安定は極めて重要だ」と述べ、制裁強化に向け協力を要請。これに対し、議長は「いかなる紛争であれ、平和的に解決するのが望ましい」と述べるにとどめた。

 日本の現職首相によるキューバ訪問は初めて。キューバは北朝鮮と伝統的な友好国であることから、首相は、北朝鮮が挑発行為を停止するようキューバからの働き掛けを促した。会談は、少人数と多人数で計2時間余り行われた。

 また、首相はカストロ議長に被爆地の広島、長崎への訪問を招請。議長は「自分が議長の間に訪問したい」と意欲を示した。

 首相はこれに先立ち、同議長の兄のフィデル・カストロ前議長を私邸に訪ねて70分間会談。核兵器のない世界の構築を目指すことで一致した。首相は北朝鮮に厳しく対応する必要性も訴えた。

 フィデル氏は2003年に来日して広島の平和記念資料館を視察している。会談では首相の初訪問を歓迎するとともに、「わが国でも広島、長崎の悲劇は長く語り継がれている」と語り、核廃絶の重要性を指摘した。