高校生の職業適性や進路診断をデジタル化するサービスが来春開始に

リクルートホールディングス(HD)は、2017年春から高校生の職業適性や進路診断の結果をデジタルデータで無料提供するサービスを始めます。
企業が、採用活動で使う適性検査「SPI」のノウハウを利用し高校生の興味や関心、適性などを測るテストを開発しました。
定額制のオンライン学習サービスとも連携し、学習から進路まで一貫して管理することで、効果的な指導につなげるということです。

近年、デジタル教材など、教育現場でも多くのデジタル化が進んでいます。
将来的には、AIなどを利用して進路を決めるほうが正しい、というようなことが起こるかもしれません。
自分の将来の選択をデジタルに頼ることについてどう考えれば良いのでしょうか。

どのような形でも材料は多いほうが良い

学校や塾など多くの教育機関は、今や学習サポート以外にも進路指導など多くの悩み相談も受ける事が、必要不可欠となってきています。
人の適性は個人や一部の周りの人間からの意見だけでは偏りがちなので、様々な方法で診断できたほうが良いです。
高校生は、まだ見えている世界が限定的であるにも関わらず、受験の際に自分の将来を見据え、大学や学部の選択を迫られます。
そのため、自分の将来をビジョン化するための材料が増える点においてデジタル化が進むことは良いことだと言えるでしょう。

データの保存で過去の自分と比較

デジタル化することで、データの保存が容易になると予想されます。
生活しているだけで新しい出会いや発見の多い高校生は日々考えが変わるものです。
以前自分で考えていたことや、これまでに培ってきた知恵の影響で、数か月程度で考えが180度変わることも珍しくありません。
過去の自分と現在の自分を比較し、さらに考えを深める事が出来る点、また、自分の積み上げてきた知恵を蓄積することで、感覚的だったものが知識へとモデル化できる点でも、デジタル化のメリットを感じます。

デジタル化された情報は絶対的ではない

しかし一方で、デジタル化された職業適性や進路診断の結果だけでは判断できない部分もあるということを考慮しておかなければなりません。
個人の能力や性格などはある程度把握できますが、コミュニケーション能力や忍耐力など測定できる範囲外の情報も数多く存在します。
結果を過信しすぎると、自分自身の個性や人間的な魅力を消してしまう恐れがあります。
あくまで判断材料としてのツールの一つであり、まだ知らない世界を知るきっかけです。
これらのことを前提に活用することで、進路診断などの適性検査においても、大きな武器になるでしょう。

(三田村 泰希/学習塾塾長)