認知症予防には頭と体を同時に使う運動が効果的

認知症については未だにはっきりとした原因は解明されていませんが、アルツハイマー型認知症や脳血管型認知症は生活習慣病(高血圧・糖尿病など)と関係が深いことがわかっています。
そして、認知症の絶対的な予防法はありませんが、認知症になりにくくなると考えられるものが少しずつ研究でわかってきています。
頭と体を同時に使う運動が認知症予防に効果的というのもその一つで、今回はそのなかから、コグニサイズというものをご紹介いたします。

コグニサイズとは?

コグニサイズは国立長寿医療研究センターが認知症予防のために開発したもので、コグニション(認知)とエクササイズを合わせた言葉です。脳と身体の両方を同時に使うことによって脳に刺激を与える運動で認知症の予防が期待できます。
2015年より普及活動がはじまっています。

国立長寿医療研究センターが提唱しているコグニサイズには、いろいろなバリエーションがありますがそのなかから基本的なコグニステップをご紹介します。

1両足をそろえ、背筋を伸ばして立つ
2「1」と数えながら右足を右足に大きく開く
3「2」と数えながら、1の状態にもどる
4「3」の代わりに手を叩き、左足を左横に大きく開く
3の倍数で手を叩きながらこの1〜4を繰り返します。

慣れてきたら、拍手する倍数の数を変えたりステップの順番をアレンジしたりと自分なりに変えてみましょう。

コグニサイズの心得10ヵ条
1.無理はしないで徐々に行う
2.ストレッチをしてから開始する
3.水分を補給する
4.痛みが起きたら休息をとる
5.トレーニング中の転倒に注意
6.少しの時間でできるだけ毎日行う
7.「ややきつい」と感じるくらいの運動を行う
8.慣れてきたら次の課題にうつる
9.トレーニング内容は複数の種目を行う
10.継続がもっとも大切

認知症予防のためにはコグニサイズなどの運動を継続することが大切

このほかにもウォーキングしながらしりとりをしたり、簡単な計算をしたりするなども効果的です。
コグニサイズはこの方法でなくてはならないという決まりはありませんので、気軽にはじめてみるとよいと思います。

ここで大切なのは間違わずに行うことが目的ではないということです。間違わずに行おうとすることで脳が使われますので、上手くいかないからあきらめてしまうのではなく、やることに意味があります。

また運動だけでも十分効果はあります。運動は生活習慣病の予防にもつながりますし、有酸素運動をよくしている人はしていない人に比べてアルツハイマー型認知症になる比率が低いという研究結果もあります。

最初にもお伝したように認知症は生活習慣病があると発症率が高くなります。
認知症はなってしまうと現代の医療では治すことができませんので予防が大切です。
「認知症に○○が効く!」という情報に飛びつく前にまずは生活習慣を整えることを大切にして下さい。

【参考元】
今日からはじめよう!認知症予防はカラダづくりから!
平成27年9月発行
企画・発行:公益財団法人健康・体力づくり事業財団 
監修:国立長寿医療研究センター 総長特任補佐
桜美林大学 加齢・発達研究所 所長鈴木 隆雄

(市村 幸美/看護師)