岩本充史 岡村光男 加藤純子 著/ビジネス法体系研究会 編集
A5判/400ページ/定価5000円+税/レクシスネクシス・ジャパン 

BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊

■ 本書は、企業活動を取り巻く法令を実務視点から整理した「ビジネス法体系」シリーズ全7巻のうち、人事・労務担当者に必須の「労働法」を網羅した解説書である。まず特徴に挙げられるのが、企業実務で扱う労働関係法令のほぼ全般をカバーしている点だ。憲法をはじめ労働関係を規律する法源の整理を皮切りに、採用から雇用終了までの労働基準法を中心とした法規律、労働組合法に基づく集団的労働関係、労働者派遣法を中心とした外部労働力利用にまつわる諸問題、近年注目される企業組織再編をめぐる労働関係、さらに紛争解決手続きまで全6編の構成で解説している。。
■ もう一つの特徴は、本書シリーズの狙いである「実務視点」を徹底した解説スタイルである。具体的には、専門書に多く見られる法律ごとの縦割り解説ではなく、各編で取り上げたテーマと実務のポイントに沿って、関連する法律、通達、判例などの情報を取りまとめ、読者にとっての使い勝手を高めている。また、法研究の専門家にとって学問的に重要と思われる議論であっても、実務的に必要性の高くない議論については大胆に省略するなど、企業実務を意識した工夫もなされている。
■ 人事・労務担当者にとって活用機会が最も多いと思われる第2編「労働契約の成立から終了まで」は、採用・労働条件・人事(昇降格・配転など)・安全衛生・労災補償・人権保障(ハラスメント等を含む)・多様な雇用形態・退職・解雇まで約230ページに及び、ほぼ書籍1冊分のボリュームとなっている。人事初任者の学習用としては少しレベル感が高いが、部署で共有する労働法の情報源としてお勧めしたい一冊だ。

 



ビジネス法体系 労働法

内容紹介 
人事労務の法的問題を実務視点で完全網羅
労働契約法、パートタイム労働法、労働者派遣法、高年齢者雇用安定法の改正等も幅広くカバー
企業における労働関係の規律についてまとめ、労働契約、労働条件、安全衛生、労働保険等、労使交渉等の論点が含まれる。なお、労働法の学術的な教科書で扱われる一般的な論点についても触れつつ、実務で問題になることが多い懲戒の部分や、外部労働力の利用を巡る問題等についても掘り下げることで、実務的な構成となっている。
ジンジュール