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「睡眠は技術。テクニックさえ身につければ、誰でも快眠できるようになります。ですが、そもそも睡眠の“基礎”を知らない人が多いんです」

そう話すのは、睡眠指導士の小林孝徳さん。これまで数々の企業で社員向けに睡眠研修を行い、不眠の悩みを解決してきた。’16年11月に厚生労働省が発表した平成27年「国民健康・栄養調査」によると、1日の平均睡眠時間が6時間未満と短めの人は約4割。’07年の調査では約3割だったが、年々その割合は増加している。

「女性もパートに家事、子育てと負担が大きく、睡眠不足につながっているようです。しかし、たとえ忙しくて睡眠を思うように取れなくても、テクニックによって睡眠の質を高めれば、疲れをぐっと減らすことができます」(小林さん・以下同)

そこで、小林さんに誰でも実践できる快眠テクニック5を教えてもらった。

【1】朝起きたら、目の中に光を入れる

快眠ポイントの1つは、眠りを誘うホルモンのメラトニン。メラトニンには、夜暗くなると分泌量が増え、朝に光を浴びると減る性質がある。とくに朝はしっかりと目の中に光を入れ、脳に刺激を届けよう。メラトニンの分泌にメリハリがつき、夜の快眠につながる。

「それには、朝、自然と寝室が明るくなる環境がベスト。寝るときは光を通すレースのカーテンのみ閉めると、夜明けとともに自然に光が入り、目覚めやすくなります。夜間に屋外が明るく、どうしても遮光カーテンが必要という場合は、光を発して起こす光目覚まし時計を使う手もあります」

【2】朝、熱めのシャワーを浴びる

もう1つの快眠ポイントは、脳や内臓など体の内側の温度である「深部体温」。深部体温には、目覚めのころに上昇を始め、日中にピークを迎え、起床から22時間後にもっとも低くなるというリズムを持つ。深部体温の上昇に合わせて、脳や体の活動も活発になる。

「起床時に体温が上がり、スッキリと目覚められれば、日中居眠りをして、夜眠りにくくなる心配もありません。ところが寒い冬の朝は深部体温が上がりにくい。起きるのがつらいのはそのためです。ですから、起床の1時間前に暖房のタイマーをセットするなど、外からの刺激で深部体温を上げましょう。起床後、熱めのシャワーを浴びると交感神経も刺激され、さらに効果的です」

【3】ホットミルクは夜ではなく朝飲む

寝る前にホットミルクを飲むと寝つきがよくなることは知られているが、小林さんは「夜飲むのでは遅すぎる」と指摘。

「確かに牛乳はメラトニンの原料となるトリプトファンを多く含みます。ですが、トリプトファンがメラトニンを生成するには、14〜16時間ほど必要。なので寝る直前に飲んでも効果は薄く、むしろ朝飲むべきなんです」

【4】朝食は和食にする

メラトニンを効率よく生成するには、トリプトファンと同時にビタミンB6を摂取するといい。トリプトファンは、乳製品のほか、味噌や納豆などの大豆製品、鶏卵、米、ごまなどにも含まれる。いっぽう、ビタミンB6はサケやサンマ、マグロなどの魚類、鶏肉などに多く含まれている。

「つまり、米に納豆、味噌汁、焼き魚という典型的な和食の朝食は、メラトニンの生成に理想的な食事なんです。しかも朝食べれば夜にはメラトニンが生成され、ベストタイミング。洋食派は、トリプトファンを含むバナナとヨーグルト、ビタミンB6を含むツナのサンドイッチなどを食べるといいでしょう」

【5】寝る前に食べすぎは禁物

「寝起きをよくするためにも、夕食は、起床時間の10時間前までに済ませておくのが理想。就寝間近に食事すると、消化による内臓の動きで、睡眠の時間帯に深部体温が下がりにくくなり、眠りが浅くなるからです」

だが、我慢して空腹のまま寝ると、悪夢を誘発する恐れがある。夕食の時間が遅くなったら、ヨーグルトとフルーツなど軽めの食事で済ませて。

ビューティに睡眠は基本!ぐっすり眠ってすっきり起きて、キレイを手に入れよう。