マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、予算制限を含めた現在のF1のレギュレーションは複雑すぎるとして、簡素化を検討するべきだと語った。

 マクラーレンは、前代表のアンドレアス・ザイドル離脱に伴いチーム体制の見直しを進めてきた。かつてチームでスポーティングディレクターを務めていたジル・ド・フェランを呼び戻し、非常勤コンサルタントとしたのもその一環だ。

 この動きは、予算制限の導入などにより、「レギュレーションの枠組みがより複雑になった」ことが一因となっているようだ。

「マクラーレンで始めた革新と進化のプロセスには、比較的早い段階で特定の優先事項があった」

「それらは技術的なエリア、空力に関係していた。しかし、F1チームというのは非常に複雑な存在だ」

「特に最近は、レギュレーションの枠組みさえも昔より複雑になっていると言えるだろう。財務レギュレーションを考えてみて欲しい」

「だから我々が取り組みたかったことのひとつは、あらゆる機会を検討するための十分な能力を、指導者レベルに持たせることだったんだ」

 チームは予算制限をオーバーしないよう、財務部門を強化し支出を監視してきた。それでも2021年の予算について状況が整理されるのには時間がかかり、予算を超過したレッドブルにペナルティが下されたのは、2022年の10月に入ってからだった。

 ステラはレギュレーションについて次のように語っている。

「全関係者に非常に複雑なんだ。チームにとっても、FIAにとっても複雑だ」

「FIAが申告や提出書類をチェックするのに何ヵ月かかるか、財務規則を考えてみて欲しい」

「我々はマクラーレンとして、FIAがレギュレーションの簡素化を進めることを支持している」

 FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は以前、技術的・財政的枠組みを効果的に監視するために、リソースを改善する必要性があると語っている。

「今のところ、我々が進むべき方向性は決まっている。 F1チームを率い、管理することが非常に複雑になっているんだ」

「間違いなく以前より複雑になっているが、FIAにとってもより複雑になっている」