代表での活躍にも期待のかかる原口

今季ドイツ・ブンデスリーガ1部で戦う日本人選手の中で、最も輝きを放っているのが原口元気(ヘルタ)だ。

8月28日の今季開幕・フライブルク戦でダイナミックさとアグレッシブさを前面に押し出して2−1の勝利に貢献し、9月初戦のインターナショナルウイークに参戦した日本代表のタイ戦(6日=バンコク)でも値千金の先制点を奪うなど、シーズン序盤から彼は凄まじい勢いを見せた。

その後、9月に入ってからも10日のインゴルシュタット戦、18日のシャルケ戦に連続フル出場。いずれも2−0の快勝で、ヘルタ・ベルリンはこの時点で首位のバイエルン・ミュンヘンに肉薄した。

その両者が22日に直接対決を迎えた。ロベルト・レヴァンドフスキやフランク・リベリー、トーマス・ミュラーといった世界最高峰の攻撃陣を擁するバイエルンに対し、ヘルタは4−1−4−1の布陣で挑んだ。攻撃陣はヴェドダ・イビセヴィッチが最前線に位置し、その後ろにアレクサンダー・エスヴァイン、ミッチェル・ヴァイサー、アラン・ロドリゲス・ソウザ、原口が並ぶ形でスタート。だが、時間が経つにつれて原口とエスヴァインがポジションを入れ替えるようになった。

右サイドに陣取った原口はリベリーやアルトゥーロ・ビダルらとマッチアップする回数が増えてくる。とはいえ、バイエルンの破壊力は凄まじいものがあり、ヘルタは自陣に引いて守らざるを得ない状況が続く。まるでワールドカップ予選で日本とアジアの格下が戦っているかのような展開に、原口自身も忸怩たる思いを抱いたことだろう。

それでも、今季に向けてフィジカル強化に努めたという彼は決して走り負けることなく、積極果敢に相手をつぶしにいった。浦和レッズ時代の原口であれば、守備にここまで忙殺される展開にストレスを感じたはずだが、ドイツ3シーズン目に入って心身ともに充実している今はハードワークとデュエルの激しさを決して厭わない。だからこそ、バル・ダルダイ監督も彼を重用し続けているのだ。

チームの中では相当な献身性と貢献度を見せ、周囲をけん引した原口だったが、やはりバイエルンを止めることは至難の業だ。前半16分にはリベリーにいち早く失点し、流れが一気にバイエルンに傾く。こうした状況下でもなんとか耐え、前半を折り返したヘルタだったが、後半に入ってアリエン・ロッベンが出てくると、バイエルンの破壊力は一段とアップする。そして後半23分にはディアゴ・アルカンタラに2点目を奪われ、その4分後にはロッベンの目の覚めるような一撃が決まって万事休す。上位対決に満を持して挑んだヘルタだったが、まるで赤子の手をひねられるように0−3でバイエルンに屈した。