数々の指導者にその能力を認められてきた。ただ、その理由は千差万別。その時その時で自らの役割を理解し、体現してきたことで積み上げたプロキャリアは12年にも及ぶ。そして若者たちと共に立つピッチで今、再び新たな役割にトライしつつ、自らの価値を証明し続けている。栗澤僚一。34歳。さらなる進化を遂げたチーム最年長のベテランが語るPre-match Words。

Q:今シーズンの柏は、ファーストステージとセカンドステージに分けられると思いますが、まずファーストステージのチームをどういう風にご覧になっていましたか?

A:新しい監督が来て、やっぱり監督もJリーグを知らないですし、選手たちは自分の良いプレーというのを1回壊されたというか、ちょっと何をしていいのかわからない状況に陥ってしまったという所で、監督と選手との差がそこにあったのかなと思うんですけど、監督が替わって、もう選手も「やらなきゃいけない」という気持ちになって、そこから比較的去年のタツさん(吉田達磨前監督)から引き継いだサッカーということで、去年いた選手は何も違和感なく入れたというのは1つ大きかったと思うんですけどね。あとはちょっと去年とは違った、シモさん(下平隆宏監督)なりの考えもプラスされて、より全員が守備のことも重点に置いてやってきたことで、ここまでファーストは特に全員が守備をして、そのまま攻めていくということをハッキリさせてくれたのが、盛り返した原因なのかなと思います。

Q:ご自身としても序盤戦はなかなか出場機会がなかったと思いますが、そういう時期はどういう想いでトレーニングに向かっていましたか?

A:もう自分のコンディション維持と、あとは自分でも「全然できる」という感触はありました。ただ、チームが勝っている状況で、なかなかそこにチャンスはなくて、それでも練習試合とかでアピールしていけば、「必ず自分もそこの輪に入っていける」という自信はあったので、そういう気持ちでやっていましたけどね。

Q:セカンドステージに入る前にファーストステージの終盤からスタメン起用されるゲームが増えてきたと思いますが、その時期というのはご自身の中で何かが変わってきているような感覚はあったんですか?

A:基本的にはないですけど、やっぱり「監督のやろうとしていることを自分も出さなくてはいけない」ということで、そこで「何を求められているのかな」というのはずっと考えながらやっていました。

Q:その時期は何となく自分に求められているモノが明確になってきた感じでしたか?

A:そうですね。こうやってやれば、チームとしても良い攻撃に繋がったり、また「守備ではこういう所が求められているのかな」というのも明確に教えてもらえたというか、自分でも感じ取ることができたので、そこは今試合に出ている要因なのかなと思います。

Q:去年までに比べて、今のチームは攻守の継ぎ目がなくて、良い意味で一体化している印象を受けるのですが、そのあたりはいかがですか?

A:選手に対してのアプローチも違いますし、こだわる所もちょっと違うというか、去年までは割と自分たちがボールを持っている時間というのを大切にするということが多かったんですけど、今年は守備の所でも「もっとこうしなきゃいけない」とか、「もっと失点ゼロに抑えないといけない」ということに対しての意識というのは、だいぶ変わったのかなとは思いますね。

Q:守備力がチームの中で上がってきているような手応えはありますか?

A:セットプレーでは失点が多いですけど、そのあたりはもっと1人1人が集中力を高めるとか、セットプレーが始まる前の全体の雰囲気というのをもっと上げないといけないですし、それ以外では全員で守備をするというか、スペースを埋める作業は練習から特に多くやっているので、そういった所では「やられない」という自信はあるかなと思います。

Q:セカンドステージは明らかに結果も出ていて、一度落ちかけた時期からまた盛り返してきていると思いますが、セカンドステージ全体のチームの印象はいかがですか?

A:チーム全体でも良い時のサッカーというのはみんなわかっていて、「何をすればこうやってうまく行く」というのもみんなわかっているんですけど、先に点を取られてしまうと、ガクッと来てしまうという所の脆さもあると思うので、先に点を取る試合が多ければやっぱり勝利に繋がっているという風には思っています。なので、やっていていかに先制点を取れるかという所の重要さというのは、みんなが意識しているのかなと思うんですけどね。それが逆に良い結果に繋がっていると思います。