困窮する親子を心身両面から支える「子ども食堂」を開設する動きが加速している。あしなが育英会仙台レインボーハウス(仙台市青葉区)で、先月27日開かれた開設希望者向けの講座には、宮城をはじめ、福島、山形、岩手の計4県から約50人が参加。市民の関心の高さを感じさせた。  参加したのは一般の主婦をはじめ、会社員、公務員、学生、農家など多様な人々。「食材や資金、場所の確保」「衛生管理の許可」「開催情報の周知」―など、開設に向けた具体的な方策について、主催者らと共にワークショップを通じて話し合った。  講師を務めたNPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク(東京)の栗林知絵子理事長は「おせっかいなおばちゃんが、一歩踏み出すことでここまでできた」と激励。先駆者らが積み上げてきたノウハウを生かすことで、食堂の開設は十分可能であることを強調した。  参加者からは「受講前は肩に力が入っていたが、『気負わずにやればいいんだ』と思った」「地域の実情を知るため、町内会に入ろうと思う」などの声が聞かれた。開設への道筋をそれぞれが見いだしたようだった。  「こんなに反響があるとは想像以上だ」。主催した市民団体「せんだいこども食堂」の門間尚子代表は驚きを隠さない。一方で、「講座としては成功だが、本当に必要とされる場所に行き届くまでにはまだまだ」とも感じている。  重要視しているのが、東日本大震災で被災した宮城県沿岸部への支援だ。講座への事前の問い合わせは気仙沼や南三陸地域から多くあったが、実際に参加できたのはわずかだった。  「子どもたちに限らず、住民を孤立させないシステムとして、『子ども食堂』は非常に有効だ。震災によるコミュニティー崩壊が深刻な沿岸部でこそ役立つはず」と門間さんはいう。  今後は沿岸部での「出前講座」も検討中だ。子ども食堂の取り組みが、困窮するすべての人々に行き渡ることを願っている。