東京電力福島第1原発事故に伴う福島県富岡町の避難指示を巡り、政府の原子力災害現地対策本部は13日、帰還困難区域を除く4月1日の解除方針を行政区長に説明した。解除日程に対する強い異論は出ない一方、イノシシ対策など解除に向けた生活環境の改善を訴える声が相次いだ。
 郡山市内の町仮役場であった会合には区長26人が集まった。出席者の一人は「4月の帰還開始はある程度のまざるを得ない」と話し、生活上の課題を挙げて住宅修繕に伴う廃材を環境省の焼却施設で処分するよう求めた。別の区長は「イノシシの活動が活発で非常に困惑している」と訴えた。
 沿岸部の区長は「解除判断は町に委ねたい」と語った。その上で、解除を控えても環境省の追加除染完了結果の個別報告が遅れていることを問題視。「国は戻れ戻れと言うが、除染結果が届かずに、帰還するかどうか決めかねている住民は多い」と批判した。
 終了後、対策本部の後藤収副本部長は「帰還にはまだまだ課題がある。安心して帰れるようにしっかり努力したい」と述べた。