山形県は新年度、非正規労働の若者の所得向上を目指し、正社員化や、正社員と同じ賃金体系を適用した企業などに対して県独自の奨励金を支給する。いずれも国の助成に上乗せする制度。県雇用対策課によると、正社員化支援に絞った制度は東京都と鳥取県で既に行われているが、賃金体系見直しなど非正規労働者の処遇改善に総合的に取り組むのは全国で初めて。

 正社員化促進策として新設するのは、厚生労働省のキャリアアップ助成金に奨励金を上乗せする制度。国の助成では、40歳未満の非正規労働者を正社員にした場合、1人当たり、大企業(サービス業では従業員100人以上)に45万円、中小企業(同100人以下)以下に60万円が支給される。県は独自に大企業に10万円、中小企業に30万円、小規模事業者(同20人以下)には40万円を上乗せする。
 非正規労働者の所得向上対策として、賃金を2%以上増額した場合や、同じ仕事をしている正社員と同じ賃金体系にした場合も奨励金をプラスする。増額した企業への上乗せ奨励金額は大企業5万円、中小企業15万円、小規模事業者20万円。賃金体系を見直した企業への奨励金はそれぞれ10万円、30万円、40万円。
 総務省の2012年の調査では、県内の非正規労働者は約16万4000人。県は新年度、約600人の正社員化を目標に掲げる。
 奨励金制度のほか、職業適性相談を実施したり、エントリーシートの書き方やマナーを学ぶ研修を開いたりして正社員化を促す。企業に対しては、支援制度を周知し利用してもらうためアドバイザーを派遣する。
 県雇用対策課の担当者は「正社員化を進め所得向上を実現することで、若者が希望を持って県内に定住できるよう支援したい」と話している。