周囲の理解が必要
 
「バカ」「アホ」「死ね」など人を罵倒する言葉や、「セックス」「おっぱい」など性的な言葉を、何の脈絡もなく発してしまう病気があります。本人は全く悪気がなく、無意識に口から出てしまうといいます。

◆汚い言葉を無意識に発してしまう「汚言症(コプロラリア)」は、チック症のひとつとされています。チック症には、頭をふる、肩を上げる、首をすくませる、肩や腕を回す、顔をしかめるなどの運動チックと、奇声を上げる、汚い言葉を吐くなどといった音声チックがあり、汚言症は音声チックに含まれます。

◆普通に会話をしていても、突然「死ね」などといった言葉が繰り返し出てきます。言われた人はもちろん、口に出した本人も無意識に発してしまうため、汚い言葉に困惑してしまいます。

◆チック症はほとんどの場合、幼少期から思春期にかけて発症しますが、9割以上が1年以内に自然になくなる「一過性チック」です。ごく一部の人で、長期に渡り症状が続く場合があります。これを「トゥレット症候群」と呼びます。ごくまれに成人してから発症するケースもあります。

◆学童期に一過性チックになったことがある子どもは、5.24%いるといいます。女性より男性のほうが約3倍も多く、ほとんど気づかない軽症の人から、日常生活に支障をきたす重症の人までさまざまです。また、トゥレット症候群の頻度は1000人に1人といわれ、日本には約12万人の患者数がいるとされます。


▽▼▽親はどう向き合ったらよいか など▽▼▽

(監修:横浜労災病院 勤労者メンタルヘルスセンター長 山本晴義)