富山市議会は政務活動費不正問題による“ドミノ辞職”で補欠選挙(10月30日告示、11月6日投開票)が行われることが決まった。各党は候補者の擁立に動き出し、共産が既に1人を発表した。一方、辞職者を出した自民や民進には擁立作業の難航が予想され、公明は来春の本選を視野に入れ、慎重な姿勢を見せる。告示まで40日を切る中で、政党関係者からは「立候補が欠員10に届くかどうか分からない」との声が聞こえる。 政活費問題でこれまでに辞職したのは自民7人、民政クラブ2人。このほか1人が昨春の県議選出馬で辞職しているため、定数40に対し、欠員は10となっている。 自民党県連の中川忠昭幹事長は「できれば7人を擁立したいが、(政活費不正で)批判を受けているだけに厳しい」と険しい表情を見せる。擁立に当たっては「政務活動費の不正防止や議会改革に対する考えを聞き、人物を見極めて決めたい」と話す。 同党市連幹部も「保守系の人にも自民党公認で出てくれとは言えない。立候補が欠員10に届くかどうかは見通せない」と言う。 民政クラブを構成する民進の立場も厳しい。会派会長だった市議に加え、県連代表代行の県議が辞職し、代表を務める県議も辞職願を出している。寺崎孝洋県連幹事長は「候補を出すのは難しい」と述べ、擁立見送りも選択肢に挙げる。23日に開く常任幹事会で協議する予定だ。 市議会に議席を持つほかの3党の動きには温度差がある。 公明党県本部の吉田勉代表は市議補選への対応について「検討中」としつつ、「本選が来春に迫っており、どさくさに紛れて補選で議席増を狙うのはいかがなものか」と候補擁立に慎重な姿勢を示す。本選に向けて着実に準備を進める考えだ。 一方、県議への転出で1議席減となっている社民党県連は、党勢拡大を目指し、複数候補の擁立を模索する。菅沢裕明代表代行は「今月末に開く常任幹事会までには固めたい」と意欲を示す。 21日にいち早く新人の立候補予定者を発表した共産党県委員会は、さらに1人を擁立したい考えだ。上田俊彦委員長は「補選で議席を現在の2から代表質問権のある4に倍増し、来春の本選でも維持することが最低限の目標。月内にもう1人の候補者を発表したい」と話す。 このほか、日本維新の会の吉田豊史衆院議員は16日から、自身のホームページで候補者の公募を始めた。現時点で応募者はいないものの「何とか候補者を見つけ、維新の一丁目一番地である『身を切る改革』を選挙で訴えたい」とする。14年衆院選で吉田氏の選対本部長を務めた場家茂夫元県議も地域政党を設立した上で、新人1人を擁立する方針だ。吉田、場家の両氏は選挙協力について近く話し合う予定にしている。