地震や津波などの災害を怪獣に見立てた異色の特撮映画「大災獣ニゲロン」(45分)が阪神・淡路大震災から丸22年の17日にクランクインする。「災害から逃げて命を守る」というメッセージを発信しようと、神戸・新長田の活性化に携わってきたNPO法人「KOBE鉄人PROJECT」(神戸市長田区)の岡田誠司さん(57)ら、神戸の映画ファンやアーティストが集結。今春にもお披露目予定だ。

 岡田さんは、長田で生まれ育った元ミュージシャン。震災後、新長田を拠点に、鉄人28号や三国志を活用したまちづくりを進めてきた。

 神戸市が公募した防災啓発動画に出品しようと、昨年夏、制作を開始。選には漏れたものの、それがきっかけで映画制作の話が動き出した。制作委員会には、ラジオ関西の映画情報番組に出演する神戸デジタル・ラボの永吉一郎社長やNPO法人「神戸まちかどシネ倶楽部」の内屋敷保さんら約10人が名前を連ねる。

 大災獣ニゲロンは、カエルをモチーフに、風神と雷神の太鼓を持たせた怪獣だ。300年に1度出現し、破壊の限りを尽くす。そのニゲロンが架空都市「神戸(かんべ)市」を襲い、街中がパニックになる中、「二毛留(にげる)家」の父・ススムが家族の応援を受け、巨大化して立ち向かうという筋書き。神戸ハーバーランドなどがロケ地になるという。

 岡田さんは22年前、神戸市須磨区のマンションで被災した。「激しい揺れに気が動転し、『ゴジラが来た』と本気で思った」と振り返る。生き埋めになった人々の救助活動に奔走。「災害を知らないと備えることは難しい。子どもが防災に興味を持つきっかけにしたい」と語る。

 ニゲロンのコスチュームは、岡田さんの長男で神戸芸術工科大3年の涼介さん(21)が作った。キャストは神戸を拠点に活動する「劇団赤鬼」のメンバーら。市内在住のデュオ「にこいち」が楽曲提供。グッズの作製も予定している。

 撮影情報は「大災獣ニゲロン」のフェイスブックページで発信中。エキストラも募集する。KOBE鉄人PROJECTTEL078・646・3028

(井上 駿、大田将之)