熊本地震で打撃を受けた観光産業の振興策として、国と県が阿蘇地域に限定した宿泊旅行ツアーの割引事業を検討していることが13日、分かった。2〜3月の間に1カ月程度実施する予定で、割引率は25%で調整している。昨年12月に終了した「九州ふっこう割」に続く事業で、同地域の復興を後押しする。

 事業の対象地域は阿蘇市、産山村、高森町、南阿蘇村の4市町村。これらの地域は阿蘇大橋が崩落し、国道57号も寸断。県道熊本高森線の俵山ルートも昨年12月下旬に応急復旧を終えたばかりで、交通アクセスが十分に回復しておらず、ふっこう割の効果が行き届いていないと判断した。

 県や関係者によると、ふっこう割事業で利用されなかった残額を活用。県が旅行事業者にツアー商品の企画・販売を委託して実施する。全額国費で実施したふっこう割と異なり、県が一定額を負担する方向という。国、県が近く発表する。

 県内の主要ホテル・旅館を対象とした県の宿泊客数動向調査では、2016年7〜9月の宿泊客数は40万6193人で対前年同期比84・5%。4〜6月の79・8%から回復しているが、ふっこう割の終了に伴う反動減が懸念され、県が支援策の継続を求めていた。(並松昭光、内田裕之)