子どもの成長は人それぞれで、他人と比べてはいけないというのが昨今の育児の常識になっていますが、それでも気になってしまうのが親心ではないでしょうか?
­
おねしょもその一つで、特に苦労することなくトイレトレーニングを終了するお子さんもいれば、悩みの種になっているご家庭もあることでしょう。
­
今回は子どものおねしょ(夜尿症)について紹介します。

「おねしょ」と「夜尿症」は何が違うの?

寝ている間におしっこをしてしまう。症状としては、おねしょも夜尿症も同じですが、その違いは年齢にあると言われます。明らかな線引きがされているわけではありませんが、小学校入学の時期を大きな目安とすることが多いようです。
­
小学校入学頃までのおねしょは特に問題がないと考えられていますが、小学校に入り始めたころから、何らかの原因がある疾患(夜尿症)として捉えることが一般的のようです。しかし、子どもの発達度合いはさまざまですから、小学校にあがったから、どうにかしなければと焦る必要もありません。

小学生になっても「おねしょ」が続く原因は何?

夜尿症の原因は大きく3つが考えられています。
­
① 夜間の尿量が多いケース
通常は夜間になると抗利尿ホルモンが分泌されて、尿量が少なくなるようにコントロールされています。このホルモンの分泌が上手くいっていないと、夜間にも昼間と同じようにたくさんのおしっこが作られてしまいます。全体のおよそ7割がこのタイプだと言われています。
­
② 夜間の膀胱容量が少ない
夜間には膀胱の中に日中の1.5倍から2倍の尿量が貯められると言います。ですが、夜間にも緊張が解けず、あるいは未発達であるために、膀胱の容量が小さいケースがあります。原因①の夜間の尿量が多いケースと両方の問題を抱えるケースも少なくありません。
­
③ 睡眠
夜間尿量や膀胱容量に問題があったとしても、夜中に目を覚ましてトイレに行くことができれば「おねしょ」にはなりません。そういったことから、睡眠が何らかの形で夜尿症に影響していると考えられています。
­
以前は夜尿症の人は眠りが深すぎると考えられていましたが、逆に夜尿症の人の睡眠は浅いことが分かっています。睡眠が浅いことで常に尿意を感じてしまい、反応しなくなったという考え方がありますが、まだ研究段階で、詳しいことは分かっていません。

どんな対策があるの?医者には行った方がいいの?

医者に診てもらうにしても、しばらく待つにしても、どちらにしても生活面の見直しをすることは不可欠です。日常生活を見直すだけで、約1割の子どものおねしょが治ると言われています。以下がそのポイントです。
­
・規則正しい生活を送ること
・塩分を取り過ぎないこと
・寝る前に水分を取り過ぎないこと
・寝ている時の冷えに気を付けること
・寝る前にトイレに必ず行くこと
­
家族の接し方としては、「起こさない」「怒らない」「焦らない」が原則と言われています。
­
5、6歳でおねしょをする子どもは約15%いると言われていて、小学校低学年で約10%、高学年で約5%の割合です。夜尿症と診断されても約半分は4年で自然治癒し、6〜8年かければ約8割は治癒するというデータが発表されています。
­
放っておいても治る可能性は高いものの、時間はかかるということです。専門家の治療を開始した場合では、1年で約半数が、2年で約8割が治癒するとも言われています。

医者ではどのような治療が行われるの?

クリニックにおける治療はまず生活指導を行い、効果がなければ、「アラーム療法」や「薬物療法」を行うことが一般的でしょう。アラーム療法とは、寝る前にセンサーを下着に取り付けます。濡れると音で知らせるので、繰り返すことで蓄尿量が増加することを期待しています。
­
どちらにしても、すぐに効果が現れるものではありません。アラーム療法に関しては少なくとも6週間は続けてみる必要があると言われています。親だけでなく、子ども自身にもそれなりのやる気が必要でしょうから、子どもが自分から治したいという気持ちが出たときが、医者を訪れるタイミングであると言えるでしょう。
­