三菱自動車の販売会社である「西尾張三菱自動車販売株式会社」が、「FIELDSTYLE JAPAN 2023」でまさかのスズキ「ジムニー」の“ディフェンダー風”カスタムを出品していました。その理由などについて聞いてみました。

スズキ「ジムニー」が“ディフェンダー風”に大変身

 2023年5月20日から21日にかけて、アウトドアイベント「FIELDSTYLE JAPAN 2023」が開催されました。さまざまな企業や個人が、キャンプなどに関連したカスタムカーやグッズなどを出展しました。
 
 その中でも目をひいたのが、西尾張三菱自動車販売のブースで出展していた“ディフェンダー風”のスズキ「ジムニー」。三菱自動車の販売会社のスペースに置かれるにはちょっと意外すぎるこのクルマについて、話を聞いてみました。

 サン・オートグループに所属する西尾張三菱自動車販売は、1977年に営業を始めた三菱自動車工業の老舗特約販売店。2010年からは三菱の軽自動車やデリカD:5などを使ったキャンピングカーの製作・販売も行っています。

 そんな西尾張三菱自動車が今回出展した車両が、“ディフェンダー風のジムニー”「LAND GEM(ランドジェム)」です。

 こちらはスズキの人気軽4輪駆動車である現行ジムニーをベースにしたコンプリートカーになっています。

 モチーフになっているのは、ランドローバーが長年展開していたクロスカントリー型の四輪駆動車、旧型「ディフェンダー」。三菱の特約販売店に、スズキのクルマがあるのも何とも驚きですが、これにはとある事情があります。

 実はサン・オートグループには、ディフェンダーのパーツを作成しているメーカー「GMD」があります。“そのノウハウを活かして何かできないか?“と考えて作られたのが、ランドジェムなのです。

 ベースのジムニーに対し、ランドジェムではフロントバンパーやボンネット、ハイルーフといった合計10点のパーツが変更されています。実際にディフェンダーのパーツを取り扱っているだけにそのクオリティはかなり高くなっています。

 特にライトカバーは、ディフェンダーに使っているパーツとサイズ以外ほぼ同じとのことです。

 こちらカスタムパッケージの価格は、パーツ一式で税込109万7800円です。

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 ジムニーは、1970年に登場したスズキの小型本格オフロード車。軽自動車らしい小柄なボディですが、副変速機を備えたパートタイム4WDにラダーフレームによって、本格的な悪路走破性能を有します。日本はもちろん、海外でも高い人気を持ち、スズキの代表的なクルマの1台として知られています。