生命保険協会の稲垣精二会長(第一生命保険会長)は9日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症に伴う生保各社の保険金支払額が累計1兆円を超えたと明らかにした。この日が任期最後の会見で「業界として社会的使命を果たすことができた」と述べた。

 2020年3月ごろ始まったコロナ禍の初期から死亡保険金と入院給付金の支払いに対応し、22年12月に1兆円の大台を突破した。支払いの大半が自宅などで療養しても入院したとみなす「みなし入院給付金」で、感染力の強いオミクロン株が流行した22年度だけで8千億円超と21年度の9.5倍に上った。