人や動物の体内にあるアミノ酸「タウリン」は加齢とともに減るが、中年期の動物に毎日摂取させると長生きし、健康的になるとの研究結果を、米コロンビア大などのチームが8日、米科学誌サイエンスに発表した。マウスは寿命が1割延長。サルでも体重や脂肪の増加が抑えられ、骨が強くなった。タウリン欠乏が老化の要因だと示した。

 人に補った場合の効果は未解明。欧州の中高年約1万2千人のデータでは、血中のタウリン濃度が高いと肥満や糖尿病が少なかった。チームは「毒になるとも考えられず、口から補える。臨床試験をする価値はある」とした。

 タウリンはイカやタコ、貝などに多く含まれ、人の体内でも作られる。