滋賀ゆかりの能楽「竹生島」を一般参加者らが大人数で一斉に謡うイベント「能楽大連吟〜近江(おうみ)DE謡隊(うたいたい)〜」が15日、滋賀県野洲市小篠原の野洲文化ホールで初開催される。滋賀や京都の観世流能楽師らでつくる実行委員会が主催し、12日夜には本番に向けて最後の全体稽古を行った。

 連吟は能の「謡」を複数の人で一緒に謡うこと。「第九」にならい、京都市で若手能楽師が100人以上の参加者を募る「大連吟」を2008年から始めた。参加者から「滋賀でもやってほしい」との声があり、伝統芸能の魅力を広く知ってもらおうと企画した。

 県内外から約60人が応募した。「竹生島」は都の旅人を弁財天と琵琶湖の龍神がもてなす約1時間の演目。参加者はプロの舞とはやし方に合わせて「所は海の上」といった有名な一節を含め計15分間の謡を披露する。

 昨年10月のオリエンテーションから、少人数での稽古や全体稽古をこなしてきた。12日は能楽師の吉浪壽晃(としあき)さん(51)=京都市山科区=らの指導で謡い出しや声量を確認。出番では椅子から一斉に立ち上がり、声をそろえて謡いあげた。

 京都の大連吟にも参加した図書館司書の今宿直美さん(47)=近江八幡市鷹飼町=は「普段出会わない人たちと交流しながら謡えるのが魅力。覚えるのは大変だけど頑張りたい」と意気込む。

 来年1月にも同ホールで予定しており、滋賀での継続開催を目指す。吉浪さんは「成功させて、舞台に上がり切れないほど参加者を増やしたい」と話す。鑑賞費千円。問い合わせは同実行委事務局TEL075(581)0694。