米Lifehacker編集部様

「macOS Sierra」が9月20日(米国時間)にリリースされました。新しく搭載されたSiriなどは使い勝手が良さそうですね。今回はそれほどメジャーなアップグレードではありませんが、だからといって不具合が発生しないという保証はありません。米Lifehacker編集部では7月からパブリックベータ版を試していますよね。使い心地はどうですか? すぐにアップグレードすべきでしょうか? それとも少し待った方が良いですか?

HN「シエラネバダ山脈アップグレード」より

シエラネバダ山脈アップグレードさんへ

「OS X」という名前を廃して「macOS Sierra」に変わった今回は、ここ最近でもっとも小規模なアップグレードの1つとなっています。それは悪いことではありません。過去のアップグレードほどイライラせずに済むという意味だからです。それでも、問題が起きないとは限りません。では細かく見ていきましょう。

今すぐアップグレードすべき人


お持ちのMacを買ってから数年以内で、Apple製品をあれこれ使ってきた人であれば、今すぐSierraにアップグレードするのは朝飯前でしょう。アップグレードのプロセスは簡単ですし、変更もさほど多くないので、ワークフローに影響が出ることはないはずです。新たに登場した機能も、だいたい誰もが役立てられるものばかりです。

iPhoneで音声アシスタント「Siri」を活用している人なら、Macでも便利に使いこなせるでしょう。簡単なキーボードショートカットを押すかマウスをクリックするだけでSiriが立ち上がります。あとは必要な用事を言いつけましょう。Macに話しかけるだけで操作ができるという夢がついにかなうわけです。『写真』アプリを使っているユーザーにとっては、心待ちにしていた機能が追加されているのもうれしい点です。検索機能や顔認識などもようやく使えるようになりました。『写真』アプリの熱心なユーザーなら、それだけでもアップグレードする価値があります。

また、Apple製品に多額のお金を注ぎ込んでいて、最新のMacやiPhone、Apple Watchなどを持っている人も、アップグレードでかなりの恩恵を受けるでしょうから、できるだけ早くアップグレードした方が良さそうです。例えば、Apple Watchを持っていれば、それでMacをアンロックできるのです。すごいと思いませんか。だったら、アップグレードするのは当然ですよね。


アップデートをしばらく待つべき人


米Lifehacker編集部ではこれまでのところ、ソフトウェアに関する問題は発生していません。Sierraについてのバグレポートも、その大半は当たり障りのないものです。とはいえ、これから問題が生じる可能性はゼロではありません。

「仕事でMacを使っている人」あるいは「特定のソフトウェアを日常的に使用している人」は、少しだけアップグレードを待つのがベストだと言えます。その間、使っているサードパーティ製ソフトウェアの開発者は十分に時間をかけて最新版をリリースできるからです。Sierraはさほど大規模なアップグレードには見えませんし、実際に1つ前のOSとそれほど大差はないのですが、あなたがここ6年間ほど毎日使って頼りにしてきた時間管理用ソフトウェアが突然動かなくなる可能性がまったくないわけではありません。まずは「Roaring Apps」で互換性のあるソフトウェアのリストを確認してくださいね。

Sierraに関する大きな不満は何かと言われれば、「Gatekeeper」の設定が変わった点が挙げられます。Gatekeeperはシステム環境設定にあり、Mac App Storeと確認済みの開発元のアプリ以外のものがインストールされないよう保護してくれます。macOSの過去バージョンでは、Gatekeeperのデフォルト設定を変更することが可能だったので、開発元が確認できていないアプリでも実行できました。

けれども、Sierraにはデフォルトの選択肢が「App Store」と「Apple Storeと確認済みの開発元からのアプリケーションを許可」の2つしかありません。開発者は四六時中、未確認アプリを実行しているので、これでは厄介です。回避する方法としては、アプリを右クリック(あるいは「Control」キーを押しながらクリック)して開くやり方がありますが、しょっちゅうそうするのはちょっと嫌ですよね。

「すべてのアプリケーションを許可」という以前あったオプションをGatekeeperの設定に追加したい場合は、ターミナルを開いてコマンドを実行しなければなりません。コマンドは次のように入力します。

sudo spctl --master-disable

これで、Gatekeeperの設定をこれまで通りのかたちに変更できます。この操作は、Macのセキュリティファイルに手を加えるものなので、システムレベルで変更を加えることに抵抗がない場合にのみ、実行してください。


アップグレードしない方が良い人


Sierraは、古いMacへのサポートを終了する久しぶりのMacオペレーティングシステムとなります。これまで「Mavericks」「Yosemite」「El Capitan」と乗り換えてアップグレードを行ってきた人は、新しいシステム要件を確認してください。Sierraをインストールできる機種は以下のとおりです。

Mac Pro(2010年中盤以降)iMac(2009年後半以降)Mac mini(2010年中盤以降)MacBook Pro(2010年中盤以降)MacBook(2009後半以降)MacBook Air(2010後半以降)

けれども、これらの機種であればSierraを使いこなせるというわけではありません。Sierraで新たに登場した機能、例えば、異なるデバイス間でコピペできる便利な「Universal Clipboard」や、Apple WatchでMacをアンロックする機能などは、Bluetooth 4.0が搭載されたMacでしか使えないのです。ということは、Sierraの新機能をフルに活用したければ、以下のような新しめの機種が必要になります。

Mac Pro(2012年後半以降)iMac(2012年後半以降)Mac mini(2012々後半以降)MacBook Pro(2012年中盤以降)MacBook(2015年前半以降)MacBook Air(2012年中盤以降)

Bluetoothを使った新機能が使えないからアップグレードすべきではない、と言っているわけではないのですが、比較的古いMacを使っている人にとっては、Sierraの魅力が大きく削がれてしまいます。アップグレードしても、目に見えて変わるのはSiriが使えるようになることくらいだからです。米LH編集部で、2009年版iMacにSierraを入れて使ってみたところ、パフォーマンスという観点からは文句なしでした。というよりも、目立った違いがほとんどなかったのです。El Capitnlからのアップグレードだったので、大半の新機能は互換性がなかったためです。


結論:急ぐ必要はないが、大半の人にとってはなかなか充実した内容


Sierraは、機能に関しては面白みののないアップグレードですが、それは、大半のユーザーにとって安全だという意味でもあります。パブリックベータ版が公開されてすでに2カ月ほど経っているので、大きな問題はほぼ解決されているはずです。パフォーマンスについて不安な人は、クリーンインストールをすれば、システムから邪魔なものを一掃できるかもしれません。ですが、Sierraの無料アップグレードはそういった点を除けば、あらゆる人にとってうれしい内容となっています。

焦らずに、時間に余裕がある日にでも、ぜひやってみてください。

米Lifehacker編集部より


Thorin Klosowski(原文/訳:遠藤康子/ガリレオ)