Inc.:あなたは、1ドルの元手が100ドルになる投資と、20ドルの元手が25ドルになる投資の、どちらを選びますか? 考えるまでもありませんね。100倍のリターンが得られるほうがよいことは誰にでも瞬時に判断できます。ところが、同じ限られた資源でも、お金でなく時間の話になると、使い方の判断がなぜか一筋縄ではいきません。

メールの受信ボックスを空にしようと何時間作業してもほとんど追いつかなかったり、午後の時間すべてをSNSのチェックやネットサーフィンで浪費してしまったり、といったことがよくあります。でも実は、時間の投資においても、前述のように100倍になって返ってくるすばらしいアクティビティが存在するのです。つまり、早い時間に時間をかけてやっておくと、後で大きなエネルギーと生産性が得られるというアクティビティです。

さて、そのアクティビティとはいったい何でしょう? 実名制の質問サイトQuora で、知りたがり屋のユーザーが「1日全体を良くするような5分の朝活を教えてください」という質問を投げかけたところ、効果が確実と思われる回答がいくつか寄せられていました。以下に挙げるのは、多くの回答者が同じことを勧めていたり、科学的根拠がリンクで明示されていたりした、簡単な朝のルーティンです。

1. 日記


ライティングと言うと、先生か仕事に強制されてやるもの、と考えている人は多いと思います。しかし、これは非常に多くの科学研究で証明されていることですが、ほんの少しの時間を割いて自分の考えていることを書き出すと、メンタルヘルス向上に驚くべき効果があるのです。毎日5分を費やして、思いを書き出すだけです。

「毎朝5分日記をつけると、よりポジティブで幸せな気持ちになれ、その日1日が良くなります」と、起業家のChris Remusさんは提案しています。「私は以前、6カ月間続けた後にいったん中断し、再開しました。それは5年以上前のことですが、今回はずっと続いています」

あるいは、効果が科学的にも証明されている2つの幸せアップ術(日記と感謝)を組み合わせ、感謝日記を書くのもよいと思います。この回答を投稿したNela Canovicさんも起業家です。「今日、あなたがありがたく思っていることを3つ書き出すのです。あなたの人生で、すでに実現していることを挙げてください。物質的なものだけ(車だとかコンピュータなど)に目を向けるのではなく、よりシンプルで基本的なことを考えるのがよいでしょう。たとえば、温かいベッドで寝られること、住む場所がある、冷蔵庫に食べ物があること、愛する家族がいる、ペットの犬猫がいることなどです。


2. 瞑想


瞑想は、修道僧だとかITエグゼクティブみたいに超人的な自制心がいる、家事の手伝いをしてくれるリソースがある人にしかできない、難しいこと、といったイメージがあるかもしれません。しかし、たとえ1日数分でも、マインドフルネス瞑想の効果は得られるのだと、専門家たちは強調しています。そしてその効果といったら、実にさまざまなのです。瞑想には、集中力の向上から、血圧降下、利益向上に役立つなど、あらゆる効果が認められています。

瞑想の効用については、多くのQuoraの回答者たちが熱烈に同意していました。「自分の思考を断ち切って5分間座るだけで、その日に大きな影響を及ぼします」と、起業家のAriel Banayanさんは主張しています。「自分自身のネガティブ傾向も見えてくるし、自分の思考と距離を置くことができるようになるので、その日1日、考えごとに振り回されずに、すべきことに集中できるのです」

エンジニアの Raviteja Chiralaさんは、始めるのは意外と簡単だと読者に教えています。「本を読んでやり方を学んだりする必要は全くありません。自分の呼吸だけに注意を向けて、5分間、何にも邪魔されずに目を閉じているだけ」と書いています。


3. 運動


運動の効果も、瞑想と同様、明快な科学的根拠に支えられています。そしてこれも瞑想と同じですが、たとえ、いつもよりほんの少し激しく体を動かすだけでも、思いがけないほど幅広い効果が見込めるのです。運動の効果は、筋トレや健康促進だけでなく、脳の機能向上、幸福度アップ、ストレス低減などにも役立つことが研究で示されています。

Quoraでも、多くの回答者が、これほどのプラス面があるのだからアラームを数分早くセットしない手はない、と主張しています。「朝の運動は、体を目覚めさせてくれるだけでなく、アドレナリンを分泌させるので、気持ちがすっきりし、集中力も上がります」と言うのは、プロダクト・デザイナーのMinh Killy Leさん。「朝のワークアウトは、他にも、気分が良くなる、ポジティブ思考、より健康的な代謝など、多くの効果をもたらしてくれます」。そして、こうした効果は、5分の運動でも実感できると、彼は断言しているのです。

「朝に、高強度のワークアウトをしてみるとよい」とChiralaさんも同意しています。「限界まで自分を追い込むことができる運動なら、HIIT(高強度インターバルトレーニング)でも、他の運動でもよいです。たとえば、ランニング、クランチ、プッシュアップ、スクワットなど、限界の範囲内で無理なくできるが、決して楽ではない、というものなら、なんでも。これをすると、体がアクティブになり、1日中調子良くいられるのです」


How to Spend 5 Minutes in the Morning to Supercharge Your Whole Day|Inc.com

Jessica Stillman(訳:和田美樹)
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