人間なら誰でも、ステレオタイプという色眼鏡を通して他人のことを見ています。実はこのステレオタイプが条件によってはある程度正しのかもしれません。

頭のいい人はスポーツ嫌いである(そしてスポーツが得意な人は物事を深く考えるタイプではない)という概念に関して、最近のある研究で、興味深い結果が導き出されました。

運動なんてイヤ、考えたいんだ


この研究は、フロリダ・ガルフ・コースト大学の心理学教授Todd McElroy氏らによって行われたもので、単純な形式をとっています。60人の学生に「Need for Cognition(認知欲求)」というものを測る心理テストを受けさせました。これは、その人が物事を考えたり、心理的問題を解決したりすることがどれだけ好きかを測定するために、数十年にわたって使われている標準的な尺度です。

その結果によって、参加者たちは、30人の「よく考える」タイプと、30人の「あまり考えない」タイプに分けられました。そして、すべての参加者が身体活動計をつけ、1週間にわたって活動量を測ったのです。7日後に集計してみると、月曜から金曜までの間、考えるのが好きでない人たちは、好きな人たちより、はるかに活動的だったという結果が出ました。しかし、週末の活動パターンは、両グループに有意な違いは見られませんでした。

この結果は「90年代に行われた調査結果に鑑みても、理にかなうものです。その研究報告とは、あまり考えないタイプの人は、よく考えるタイプの人よりも、退屈しやすく、また退屈を嫌う、という内容です」。こう書いているのは、英国心理学協会のブログ「Research Digest」です。同ブログは、2つの研究報告を取り上げ、「あまり考えない人は、おそらく、内面世界から逃れるために身体活動をするのでしょう」と加えています。


研究報告が意味するものは?


研究チームによれば、この研究から学びとるべきポイントは、思考の迷路に入り込んでしまう傾向のある人は、日常生活にもっと身体活動を取り入れることをきちんと考えるべき、ということだそうです。「よく考えるタイプの人は運動不足になりがちですが、それと戦うには、まず自分の運動不足の傾向を自覚することが鍵です」

英国心理学協会は、この研究報告について誤った解釈をしないよう注意を促しています。「念頭に置いてほしいのは、この研究の対象者がわずか60人だったことです。ですから、学生以外の人や、異なる文化の人にこの結果を当てはめることはできないかもしれません」と警告しています。

この研究結果は確定的なものではありませんが、体を動かさない生活の危険性、そして運動の実証ずみ効果を考慮すると、考えるタイプの友達をつついて、もっと本やコンピュータを置いて運動するよう、やんわりと勧めてもよさそうですね。


Smarter People Are Lazier, Study Suggests|Inc.com

Jessica Stillman(訳:和田美樹)
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