はじめまして。中島琢郎と申します。外資系の広告代理店で働きはじめて8年ほどになります。

私はアラサー(29歳)で、パートナーとともに「いずれ海外で働きながら子育てをしてみたい」と考えており、これからのライフプランを考えるために有給休暇40日を一気に消化して世界一周旅行に出発しました。

今回は、私が将来を考えるために世界一周の旅に出た理由と、アラサーが世界一周適齢期である理由についてお話します。

中島琢郎(なかじま・たくろう)|Facebook
エクスペリエンス・デザイナー/キャンパー/バンドマン
外資系広告代理店ビーコンコミュニケーションズにて、営業部門・デジタル戦略部門を経てクリエイティブ職へ。学業や仕事の合間を縫って30カ国・100都市以上を旅行した経験から、世界の誰がみてもいいね!と思えるユニバーサルなアイデアの実現を目指して広告やサービスを企画・制作している。カンヌ国際クリエイティビティフェスティバルの「ヤングカンヌ」(28歳以下の国際コンペ)での2年連続日本代表選出や、シンガポール・チョンバルエリアの魅力を紹介する「Keppel Land Live」のレポーターなど、国内外で活動の幅を拡大中。16人編成バンド・画家にてパーカッションを担当。どんなことでもお気軽にご連絡ください。連絡はこちらまで。

「移住」と「変住」を考える世界一周の旅


出発直前の筆者とパートナー。


この原稿を書いている時点で、私は第一の目的地であるオーストラリア・メルボルンにいます。このあとニュージランド、イースター島、西欧、中欧、北欧、中国などを巡る予定です。ライフプランのヒントを得るという大目的のため、英語が通じる、または親しい知人がいる都市生活圏を結んだルートです(北米はたくさん旅行しているので除外)。南の島で10日間くらいキャンプをしたりもする計画もあります。


メルボルンのステイ先で2歳児と食事。赤ん坊の食事中は親は何も食べられないなんて当たり前のことだが、体験すると重みが違う。


そもそもこの旅を始めるきっかけとなったのが、パートナーと将来について真剣に語り合ったことです。私もパートナーも、いずれ海外で働きながら子育てをしてみたいと考えているのですが、どこで暮らすのがベストかわかりません。それならば2人でいろいろな国を巡って、自分の肌で暮らしを体感してみればいいだろう、という単純な動機から旅を計画しました。

しかし、ライフハッカー[日本版]の移住に関する記事を読んだり、人に話を聞いたりする中で、「移住」は手段の1つであって、「どんなライフプランを実現するか」という目的のほうが大事だと考えるようになりました。同時に、理想のライフプランを実現できるなら、ガラッと環境(ハード)を移す「移住」ではなく、暮らし方(ソフト)を変える「変住」という方法もありえるのではないかと気づきました。こうして移住だけに限定しない視点で参考になるアイデアを広く集める、という旅の方針が固まっていきました。



アラサーは世界へ羽ばたくチャンス、転職未経験ならなおさら


さらに私たちは、アラサーである「今」がこの旅をするベストタイミングだと確信して旅に出ました。理由は主に3つです。


1. 「ライフプランの青写真」がある

「ライフプランの青写真」とは、いつごろ、どんな自分でありたいかという理想と、どうあるべきかという現実の両方を重ねあわせてみえてくる、自分なりの将来像のことだと考えてください。

社会経験をある程度身につけたアラサーは、理想も現実も両方見渡して人生の舵を切れる、最高にパワフルな世代。自分だけの青写真を持って旅の計画を練ることで、普段の旅とは異なる有益な発見が生まれ、理想的なライフプランがさらに具体化されていくはずです。

私の青写真と、それに伴う旅の計画は次のようなものです。

30代のうちに多様な価値観を持つグローバルな環境でクリエイティブの仕事の幅を広げたい→クリエイティブに勢いのあるオセアニアと欧州をメインの滞在地とする。共働きを前提としながら30代前半で子育てをスタートしたい→民泊サービスで様々な家庭に滞在して各国の育児補助制度や夫婦の働き方を知る。パートナーと共通の趣味であるアウトドアを生涯に渡って楽しみたい→海外で実際にアウトドア生活をおくることで、より幅広い楽しみ方を探る。


仕上がった60日間の世界一周ルート。残務整理をしながらのルート作りは、楽しいけれどなかなかハード。


2. 大量の「有給消化」ができる

もし同じ会社でずっと働いているなら、大量の有給消化を行える可能性があります。私の場合は新卒から8年近く広告会社に勤め、気づけば有給休暇は40日も溜まっていました。

もちろんこれを一気に消化するためには上司との交渉が必要です。人によってその方法は異なるでしょうが、私のオススメは正々堂々と申請を出し、「ライフプランを学ぶ」という理由も明確に告げることです。仮にあなたが10年前後も同じ会社に勤めているなら、上司も何らかの形で信用してくれているはずなので、胸をはって話してみる価値があると思います。


「クレイジーなリクエストのほうがおもしろいじゃん!」40日間有給休暇申請に対する上司からのありがたい返信メール


3. 「資金力」がそこそこある

今回の私たちの旅行資金は、1人あたり2カ月で90万円(航空券、宿代、食費などすべて込み)です。航空会社の各アライアンスが発行している「世界一周航空券」を使えば、16都市ほど移動しても40万円前後の移動費で済みます。ちなみに私たちは、欧州とオセアニアをしっかり周遊できて、イースター島にも寄れるワンワールドの「4大陸」コースを選びました。

各アライアンスによって特徴が異なるため、自分の旅程にマッチしたチケットを購入することをオススメします。有給休暇中は当然給与が発生するので、2カ月分の給与で予算の半分はまかなえるのではないでしょうか? また、旅行中に空いてしまう自分たちの部屋を民泊サービスで貸すことができれば、さらに費用をまかなえる可能性もあります。


ワンワールドの世界一周航空券のルートを組めるウェブサイト。ここでプランをつくり、実際の購入はJALの電話窓口で行った。


私はこれから2カ月の間、日本ではできない「発見」をみなさんにお届けしていきます。ローカルな人々はもちろん、現地で活躍する日本人からのリアルな声や旅の小ネタなどをお伝えします。そして、私と一緒に「これからのライフプラン」を考えてみませんか? もし面白いネタや行ってきてほしい場所がありましたら、ぜひご連絡ください。

次回の記事では、イギリスの週刊新聞『Economist』によって住みやすい街No.1にも選ばれ、近年クリエイティブ業界の活躍がめざましいオーストラリア・メルボルンのローカルに迫りますので、お楽しみに!


(文・写真/中島琢郎)