エクストリームスポーツの写真に人生をかけるプロフォトグラファーDB Noriこと渡部憲之氏。これからの日本で確実に盛り上がりを見せるであろう、エクストリームスポーツ業界で活躍するDB Noriさんに写真にかける熱い想い、写真が担う役割などを赤裸々に語ってもらいました。

 

_どうやってプロのフォトグラファーになったんですか?

 

元々はプロエクストリームプレイヤーでフォトグラファーに転身したんだけど、雑誌やネットで独学で勉強した。今でも勉強中だよ、写真歴でいうと5年。短いけど濃い5年だったね。

 

_なぜエクストリームスポーツフォトグラファーを目指したんですか?

 

自分の立場で「どうやったら日本でエクストリームスポーツをみんなに知ってもらえるか?」と考えたら写真を通して伝えるのが一番だと思ったから。

 

エクストリームプレイヤーじゃないとわからない事がたくさんあるからね。

 

最近はオリンピック関連で新聞などにもスケートボード関連の写真がよく載るけど…ダサい!やっぱりエクストリームスポーツはやらない人はやらないからわからないよね。

 

_エクストリームスポーツの撮影で一番気をつけていることは?

 

自分がプレイヤーだった時にカメラマンにされて嫌だった事はやらないようにしてる。

 

例えば、「こんなところにカメラマンいて嫌だな」とか「連写ウザいな」とか。やっぱりプレイヤーはその1トリックにかけてるんだからカメラマンもその1ショットにかけた方が気持ちいいじゃんって思う。

 

_撮影で1番大事な事は?

 

コミュニケーションだなぁ。撮る側と撮られる側の意思疎通をきちんとすること。何を撮られたいのか?こっち側は何を撮りたいのかを明確にする為にもね。

 

_エクストリームスポーツをやってないとわからないコミュニケーションというのもありますよね

 

そうだねぇ、あるねぇ。あるある(笑)

 

_初心者でもエクストリームスポーツをカッコよく撮る秘訣はありますか?

 

自分がカッコイイなと思う写真をマネすること。

 

例えば、雑誌などで「この写真カッコイイな」と思ったらその写真が“どう撮られているのか”レンズにしても望遠なのか広角なのか、そういうのを見て、まずはマネすると自分の写真に何が足りないのか気づく。そして自分の発想が写真に乗っかってきた時に写真に力が出てくるから。

 

よく陥りがちなのが、被写体に集中しすぎちゃってロケーションが綺麗に撮れてない写真が多かったり、背景とTシャツの色が被っていたりとか、無駄にストロボの三脚が写っていたりとか、そういう写真は好きじゃない。

 

海の綺麗なスポットに行ったらやっぱり海を綺麗に写したいじゃん?空を青く写したいじゃん?花が咲いてるなら色を綺麗に写したいじゃん?

 

そういう周りがあって初めて被写体が生きるから。だから、初心者に気をつけてほしいのは、被写体に集中しすぎちゃって、背景をおろそかにしないことかな。一枚の写真を見て全てがイメージできる写真。それがかっこいい写真。

 

※photo by DB Nori

 

_動画が普及してきた今、写真の存在意義は?

エクストリームプレイヤーにとっては撮られれば撮られるほどミスが減って上手くなるし、撮る側は撮れば撮るだけ上手くなる。WIN.WINの関係なんだよね日本人ライダーは撮られる事に慣れてないから、プロになる前から撮られることに慣れていけば業界の底上げになるし、そういうことが広まっていけば各地ですごい人材の発掘ができる。

 

あと、すごい写真を撮ってもらったら「写真負けしないように頑張んなきゃ!」って思ってくれる人たちもいる。そういう意味では最近みんなムービーをよくアップしているけど「いやいや写真の方が大事なんじゃないの」って俺は思う。

 

_ノリさんにとって写真とはどんな存在ですか?

 

自分の想像とか思想、アイデアを表現する手段。自分はエクストリームスポーツに対して「こう思ってこう感じているよ」っていうのを伝える方法。

 

例えば、俺はこういう写真を撮りました、あとはそれを見る人が色をつけてくれればいい。写っている人の声を見る人が聞いてくれればいいって思ってる。そういう考え方で撮ってるよ。

 

ダメかな(笑)

 

写真の担う立場

 

写真とは一瞬の切り抜き。そこには動画では見えない“瞬間”が詰め込まれている。筆者が学生の頃は今みたいにネットが普及されておらず、スケートボードの練習をする時、トリックを覚えるのはほとんどが写真だった。

 

今はネットが普及し動画で簡単にトリックなどの解説を見れるようになった。そのおかげで日本の若い子たちのスケートボードのレベルは爆発的に向上した。

 

しかし最近、動画ばかり観ていてふと気づいたことがあった。

 

「想像しなくなったな」

 

昔は写真を見て、その一瞬の動きの為にどんな風に動いてどんな風にメイクしたのかを想像していた。正解は自分の中にこそあった。動画はすぐに正解が見れる。だから想像する必要がない。

 

個人的なことを言わせて頂くと写真は小説のようなものだなと思う。見る人がその情景を想像し、自分の中にストーリーの画を浮かべる。DB Noriさんの写真はそんなストーリーがたくさん詰まっているからこそ、見る人を惹きつけるのだろう。

 

そんなDB Noriさんが行う「ストリートスポーツ撮影入門ライティング講習会」が、だいたい2か月に一度開催されています。開催日は随時NISSIN DIGITALホームページにアップされるとのことなので気になる人は是非チェック!

 

渡部憲之・通称「DB nori

 

【プロフィール】

フォトグラファーで元プロエクストリームプレイヤー。

現在はエクストリームスポーツやポートレート撮影を中心に雑誌、イベント、講師として活躍する。

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