東京都の豊洲市場(江東区)の主要建物下に盛り土がされなかった問題で、当時の複数の担当職員らが、都の聞き取り調査に対し、「再び汚染物質が検出された場合に備え、重機などが作業できるスペースを確保するために建物下に空洞を設けた」と説明していることが関係者への取材で分かった。都幹部が取材にこうした経緯を証言していたが、担当者が都の調査に事実関係を認めたことが明らかになった。

 関係者によると、先週から実施している聞き取り調査に対し、担当部局である中央卸売市場の当時の職員やOBらが「万が一、土壌汚染が再発した場合の浄化作業のため、重機で掘り返す地下空間を確保しておく必要があるとの議論になった」と認めた。盛り土をせず空洞を設けることを公表しなかった理由については「『土壌汚染対策が万全でないのではないか』との臆測が広がるのを避けたかった」と話したという。

 都は近く公表する中間報告で、こうした経緯に言及する見通し。

 都によると、青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟付近に設けられた重機搬入口は「マシンハッチ」と呼ばれ、重機などをクレーンで下ろす際に使用することを想定していた。地上部のアスファルトと同じ高さで厚さ10〜30センチのコンクリート製の蓋(ふた)で閉じられているが、完全に密閉されておらず、隙間(すきま)から雨水が流入する可能性もあるという。

 都は中間報告をまとめた上で、最終的に誰が盛り土計画変更を許可し、どの程度のクラスの職員まで情報を共有していたのか詳細な調査を続ける。問題発覚後、中央卸売市場は空洞について「配管や電気設備の敷設のためだった」と繰り返し説明しており、事後説明が適切だったかも調べている。【森健太郎】