地球温暖化が進むと、本州や北海道の内陸部などでは、10年に1回程度の頻度だった「ドカ雪」が、4〜5年に1回程度に増えるとのシミュレーション結果を、気象庁気象研究所(茨城県つくば市)が23日発表した。もともと気温が低い内陸部は温暖化でも低温傾向が維持されるうえ、温暖化で雪の材料になる大気中の水蒸気が増え、「ドカ雪」の条件がそろいやすくなるためだという。

 研究所では、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の報告書に基づき、このまま温室効果ガス排出量が増え続け、今世紀末には世界の平均気温が現在より約3度上昇するとの前提でシミュレーションを実施。海面水温などの条件を変えて90通り計算して、日本列島や周辺の降雪量を20キロ四方ごとに調べた。

 その結果、北海道や福島県、新潟県、富山県、群馬県、長野県、岐阜県などの内陸部や山沿いでは短時間に大雪が降る頻度が増え、1日当たりの降雪量も1割程度増えることが分かった。地域によっては、10年に1回程度だった大雪の頻度が、4〜5年に1回程度に増える可能性があるという。

 逆に、東京など関東地方の平野部などでは今よりもさらに雪が降らなくなり、富山県や新潟県など、日本海側・平野部の豪雪地帯は温暖化による気温上昇のため、雪よりも雨が降りやすくなるという。全国的には北海道の一部を除き年間降雪量は減る傾向になるとしている。

 川瀬宏明・同研究所研究官は「雪の総量は減るため、将来的には除雪態勢の見直しが進むかもしれない。しかし、生活や生命に影響を及ぼすような大雪の頻度は増える可能性があり、突然のドカ雪にも対応できる備えが必要になるだろう」と話している。【大場あい】