東京メトロ東西線の竹橋駅(東京都千代田区)で“テープアート”が話題になっている。タイル張りの壁一面に、目地に沿ってピンクや緑色のテープが張られ、四角や吹き出し、コの字など、さまざまな形に描かれているのだ。全体を見渡すと、まるで地図に描かれた島々のよう。ツイッターなどソーシャルネットメディアでは「何のために?」「まるでアート」といった声があがっている。

 東京メトロによると、テープは壁面のリニューアルのための事前検査で使ったもので、壁のタイルや内部のモルタルの浮き具合を、色の異なるテープでマーキングしたのだった。作業は昨年11月から終電後に実施。タイルがはがれ落ちる危険があるものはその場で対処するなどしたため、検査はかなりの日数をかけて行われた。このため、日を重ねるごとにテープが増えて、さながらアートのようになっていった。

 竹橋駅は1966年3月に開業した。現在の姿は当時のままで、タイルの黄ばみや目地の黒ずみ、修理の跡などが歴史を物語る。次々とリニューアルされ新しい姿になっていく東京メトロの駅の中で、竹橋駅は半世紀前の様子を知ることができる貴重な駅の一つだ。

 しかし、そろそろお色直しの時期となり、駅の壁面は2017年2月2日〜2018年11月にリニューアルされる予定だ。工事が始まればホームの壁全体が仮囲いで覆われるので、テープアートも、レトロ感たっぷりのタイル壁も見ることはできない。駅を出れば目の前は皇居という立地の竹橋駅。リニューアル後は、内堀の石垣や皇居周辺の緑道をイメージした明るい壁面になるという。【江刺弘子】