厚生労働省は13日、太平洋戦争の戦没者の遺骨収集事業を巡り、約1万4000ドル(約160万円相当)の不正使用があったとして、社会・援護局の40歳代の男性課長補佐を停職1年とするなど3人を懲戒処分にしたと発表した。

 他に処分されたのは、同局の40歳代の男性課長補佐(減給10分の1を6カ月)と、30歳代の男性係長(減給10分の1を3カ月)。

 厚労省によると、3人は昨年6〜9月、米国公文書館での資料調査のため計4回出張。借り上げ車両の領収書の金額を水増しする手口で資金をひねり出し、規定を超える高額なホテルの宿泊費の差額や、打ち合わせを兼ねた昼食代に使った。また、借り上げ車両で、業務とは関係のない国立公園やアーリントン墓地、スミソニアン博物館の見学に行った。

 出張は3人別々に行っていたが、停職1年になった課長補佐が不正経理を最初に行い、手口などを伝えていた。昨年9月、経理書類に食い違いがあったのを他の職員が見つけて発覚。3人は全額を既に返納し、「安易に使ってしまった」と弁明しているという。同省は過去にも同様の不正がなかったかどうかさらに調べる。

 遺骨収集事業を巡っては、旧ソ連・シベリア抑留者の遺骨の歯を誤って焼失したことが昨年10月に判明している。【熊谷豪】