◇鳥類の隔離続く

 鳥インフルエンザ感染で休園していた東山動植物園(名古屋市千種区)の動物園エリアが13日、約1カ月ぶりに再開され、冬の平日の3〜4倍に上る8267人が訪れた。同園では新たな感染を防ぐため、一部施設を閉鎖したり防鳥ネットで覆ったりするなど鳥類の隔離が続く。「来園者との距離が近い展示」とのコンセプトと感染防止対策との間で、展示方法を模索している。

 鳥インフルエンザは園内の池に飛来した野鳥から感染したとみられる。このため、池で飼育していたベニイロフラミンゴなどを隔離し、来園者が鳥と触れ合える2施設の閉鎖も続く。見学できるのは休園前の約60種240羽から33種約100羽に減少。人気のペンギンはプールを含む施設全体を防鳥ネットで覆う。来園者からは「仕方ないと思うけど、もう少し近くで見たい」との声が漏れた。

 同園は、「見る人間と見られる動物の垣根の除去」を基本方針の一つに掲げる。野生に近い環境で動物たちを間近に感じてもらう狙いだ。黒辺雅実動物園長は「基本方針は揺らがないが、鳥類にそのまま当てはめることはできない」とした上で、「防疫対策の徹底と自然に近い環境での展示。相反するテーマの両立を模索したい」と頭を悩ます。隔離した鳥は当初、野鳥が飛来しなくなる春以降、池に戻し防鳥ネットを張る方針だった。だが、一部をガラス張りにした屋内施設での飼育に切り替えることも検討するという。

 同園では昨年11月下旬から鳥の死が相次ぎ、コクチョウやシジュウカラガンなど4種10羽の感染が確定。12月11日から休園していた。休園に伴う減収は4000万円(17万5900人分)と試算している。【三上剛輝】