○サニックス26−24NEC●(14日)

 スタジアムに半旗が掲げられ、サニックスの選手は腕に喪章をつけて臨んだ。親会社の創業者でラグビー部を創部した宗政伸一前社長が7日に死去。公表後、初の公式戦で選手たちは、前社長が愛した「ランニングラグビー」をささげた。

 前半3分、CTBロビンスが巧みなステップで30メートルを走り切り先制トライ。10分後にはWTBヘスケスがタックルを振り切って突進しトライを挙げた。自陣からでも縦突破を試みる攻撃的なラグビーを見せ、前半だけで3トライを奪った。

 後半に猛反撃を受けたが、2点差で逃げ切った。試合後にベンチの前で円陣を組んで黙とうした選手の多くが目を赤くした。

 頻繁に会場に訪れ、好試合を録画したビデオを求めるほど愛情を注いでくれただけに、ショックは大きかった。本格的な練習再開は12日。準備不足だったが藤井監督は「とにかく走るラグビーが好きな人。そこだけは貫徹したかった」。チームの流儀を体現しての劇的勝利だった。【角田直哉】