大相撲初場所7日目の14日、土俵上にバッタリと崩れ落ちた琴奨菊。「全て負の連鎖」と本人が言わざるを得ないほど苦しい土俵が続く。7度目のカド番場所は4連敗で早くも5敗目。上位陣との対戦を前に悲壮感が漂う。

 相手は、昨年名古屋場所から3連敗中と合口の悪い高安。今場所既に1横綱2大関を倒しており、勢いの違いは明白だ。琴奨菊は立ち合いで低く当たるも「弱い」と認めたように押し込めない。逆に、かち上げから上体を起こされ、突っ張りにたまらず後退。足がついていかないのを見透かされ、相手のはたきに、あっけなく土俵にはった。

 昨年初場所は自己最高の14勝を挙げ、日本出身力士として10年ぶりとなる優勝で初の賜杯を抱いた。しかし、名古屋場所では左膝の靱帯(じんたい)損傷などで途中休場。九州場所は5勝に終わるなど期待に応えられない場所が続く。これまで8勝2回、9勝3回など際どくカド番を乗り切った例が多いが、中日前の5敗は初めて。瀬戸際に立たされている。

 過去何度もカド番経験のある部屋付きの鳴戸親方(元大関・琴欧洲)は「結果ばかりを意識したら余計駄目になる」と冷静に自分の相撲に徹することの重要性を説く。「自信に満ちあふれる姿で明日いい相撲を取りたい」と必死に前を向く琴奨菊。1年前の雄姿の再現を待っているファンは多いはずだ。【佐野優】