【ワシントン西田進一郎】米紙ワシントン・ポストは21日付で、大統領選のドナルド・トランプ共和党候補(70)が事業に関連する訴訟の和解金支払いに自身の慈善団体「トランプ財団」の資金を流用していたと報じた。非営利組織の運営者は資金を自身の利益や事業のために使ってはならないと定めた法律に違反する可能性がある。

 ポスト紙によると、財団の財務情報を法的文書などで調べたところ、トランプ氏はフロリダ州のリゾート施設を巡る訴訟で和解の一環として、2007年に10万ドル(約1000万円)を退役軍人団体に寄付。さらにニューヨークのゴルフ場を巡る訴訟でも、和解の一環として原告の指定した寄付先に15万8000ドル(約1580万円)を財団から支払ったという。

 このほかにも、トランプホテルの広告宣伝費に5000ドル、2回の肖像画購入に計3万ドルを財団から支出していたという。トランプ陣営は「財団に不適切な支払いをする意図も動機もない」としたうえで、受けた寄付は内国歳入庁(IRS)に報告し、寄付として支出したものは公開されていると透明性をアピールした。

 一方、民主党のヒラリー・クリントン候補(68)も、クリントン家が運営する「クリントン財団」が献金者に便宜を供与していた疑惑が報じられている。