非営利団体「言論NPO」(工藤泰志代表)と中国国際出版集団は23日、第12回日中共同世論調査の結果を発表した。相手国の印象が「良くない」「どちらかと言えば良くない」との回答は、日本側が計91.6%で、昨年の前回調査から2.8ポイント増。2005年の調査開始後、14年の93%に次いで2番目に高い数字になった。8月上旬に沖縄県・尖閣諸島周辺で中国公船が領海侵入を繰り返したことなどが影響した。中国側は同1.6ポイント減の76.7%だった。

 調査は8月13日〜9月4日、日中両国の18歳以上の男女を対象に実施。日本は1000人、中国は1587人から回答を得た。

 相手国への印象が良くない理由(複数回答)について、日本側は「尖閣諸島周辺の領海・領空をたびたび侵犯しているから」が64.6%で最多。「中国が国際社会でとっている行動が強引で違和感を覚えるから」が51.3%で続いた。中国側は「侵略した歴史をきちんと謝罪し反省していないから」が63.6%で最も多かった。

 相手国の印象が「良い」「どちらかと言えば良い」は、日本側が計8%で、こちらも過去2番目の低さ。中国側はほぼ横ばいの21.7%だった。

 現在の日中関係について「悪い」「どちらかと言えば悪い」は、日本は前回と同じ計71.9%。中国は計78.2%で前回より11ポイント悪化した。

 領土を巡る日中間の軍事紛争について「起こると思う」(「数年以内に」「将来的に」の合計)と考える人は、中国側の62.6%に対し、日本側は28.4%だった。

 工藤氏は記者会見で「安全保障面での相手政府の行動を不安視する見方が大きくなっている」と指摘した。【小田中大】