【カイロ秋山信一】シリア政府軍は22日、北部アレッポの反体制派支配地域で新たな軍事作戦を始めたと発表した。ロイター通信などによると、空爆後に地上作戦を図る計画で、22、23両日に100回以上空爆し、少なくとも70人が死亡した。

 アサド政権と反体制派との一時停戦が事実上破綻した今月18日以降、アレッポでは政権側の激しい空爆が続く。25万人以上が居住する反体制派支配地域での人道危機の深刻化が懸念されている。

 政府軍は22日の声明で、民間人に反体制派の拠点から離れるよう求めた。政府軍やロシア軍によるとみられる空爆も強化され、アレッポで活動する民間救急組織の4カ所の拠点のうち3カ所も標的となった。政権側は医療施設を集中的に空爆しており、医薬品を含めた物資補給が困難になった反体制派は苦境に立たされている。

 内戦が本格化した2012年夏以降、政権側と反体制派がアレッポを二分してきたが、政権側は今年7月に市東部の反体制派支配地域を包囲。反体制派は包囲網を破ったが、9月上旬に再び包囲された。12日に米国とロシアが主導する一時停戦が発効したが、1週間で事実上破綻。国際社会による停戦再開の調整は難航している。