鶴岡シルクのオリジナルブランド「kibiso(きびそ)」が、米ニューヨークのクーパーヒューイット・スミソニアン・デザインミュージアムで23日から始まるテキスタイル(布地)デザイン展に出展される。ストールやバッグなど約20点の製品や、映像で庄内の絹織物産業の歴史などを紹介する。開発に携わった東京都新宿区のテキスタイルデザイナー、須藤玲子さん(62)は「デザインの殿堂とされる博物館に認められ、感慨深い」と話している。

 kibisoは、蚕が繭を作る際に最初に吐き出す繊維を使った製品。ふぞろいで硬いために織物には向かないとされてきたが、2007年から鶴岡織物工業協同組合(氏家昇一理事長)や須藤さんらが糸の加工技術を開発するなどで、大量生産を可能とした。個性的な糸が織り成す素材感が特徴だ。

 同博物館は、鉄鋼王カーネギーの元邸宅。展示は「リユース(再利用)」がテーマで、須藤さんとイタリア人と米国人の女性作家3人が出展する。見向きもされなかったkibisoに光を当て、新たな活用法を創造した点が高く評価されたという。展示は来年4月16日まで。

 「ごみを出さないものづくりがテキスタイル界の最先端。多くの人の手を介して成り立つ、ものづくりの未来への姿勢を伝えられたら」と須藤さん。鶴岡シルクの魅力を世界に発信していこうと意気込んでいる。【長南里香】