高知市教委は22日、17〜19世紀(江戸時代)の帯屋町遺跡(同市本町5)で、土佐藩の御用窯で作られた尾戸(おど)焼の茶わんや中国・景徳鎮の磁器の破片などが出土した、と発表した。初期の尾戸焼は本来、藩外向けの贈答用高級品で、藩内で見つかるのは珍しい。文献には周辺に家老など屋敷があったと記されており、市教委民権・文化財課は「上級武士の豊かな暮らしぶりがうかがえる史料」としている。25日に現地説明会がある。【柴山雄太】

 県庁南側の市役所の建て替えに伴い、2014〜16年度に4回に分けて発掘し、今回は7月から市民図書館跡地の約1540平方メートルを調査。屋敷の境界を示す溝のほか、ゴミを捨てた穴とみられる遺構が多数出土した。穴からは陶器や金属製品などと共に動物の骨や貝殻、木札などが大量に見つかった。

 食器類では、景徳鎮や土佐藩の御用窯の品ほか、蒔絵(まきえ)を施した漆塗りのわんも確認され、上級武士の優雅な生活ぶりが見てとれる。

 また、シカやイノシシの骨が部位ごとにバラバラに出土していることから、切り分けられた肉を購入して調理したと見られる。犬の骨も一部あったが、食用か愛玩用だったかは不明という。

 木札は、土佐藩の家老が連名で宇和島藩の家老と見られる人物に贈り物をした荷札や、酒や米の荷札などがあり、当時の交遊関係や流通状況を知る手掛かりになるという。

 現地説明会は25日午前11時から小中学生向けに、午後1時から一般向けに、それぞれ開かれる。小学生は保護者同伴。問い合わせは民権・文化財課(088・832・7277)。