全国にいち早く春を届ける宮古市の重茂漁協産早採りワカメ「春いちばん」の出荷式が12日、同漁協の施設であった。今年のワカメは生育がもう一つだが、平年並みの30トンの出荷を目指す。

 早採りワカメは3月からの本格出荷を前に、生育を促すために間引いた新芽のこと。昔は漁師の自家用だったが、食味が評判だった。そこで同漁協は2002年から「春いちばん」の商品名で売り出した。

 出荷式で伊藤隆一組合長らは「歯ごたえ、しゃきしゃき感、磯の香りもたっぷりの春いちばん。全国に重茂の活力と元気を届けます」と荒波が育てた自慢の逸品に胸を張った。

 餅まきや海藻まきで祝った後、住民にしゃぶしゃぶにして振る舞われた。重茂児童館の山崎礼偉ちゃん(6)は「家で作っているワカメと同じぐらいおいしい」と、湯通しして鮮やかな緑色になったワカメをほおばった。

 春いちばんは県内をはじめ、関東方面に出荷される。生産者は約100人いるが、先月の大しけなどの影響で新芽が養殖棚から落ちるなどして生育が芳しくないという。【鬼山親芳】