2017年に創業100年以上となる「老舗企業」が、県内には全国5位の1283社あることが、民間信用調査会社「東京商工リサーチ」の調査で分かった。創業年が最も古いのは平安時代の1075年に創業した高半ホテル(湯沢町)。全国でも9番目の古さ。調査からは全国屈指の“老舗の街”の顔が浮かんだ。【米江貴史】

 ◇県最古は高半ホテル

 高半ホテルが経営する「雪国の宿 高半」は、日本人初のノーベル文学賞を受賞した小説家、川端康成(1899〜1972年)が1934年から37年に滞在し、「雪国」を執筆した宿として知られる。康成が執筆に当たった部屋は現在も保存されている。

 後に続くのは、新潟を代表する蔵元の一つ「吉乃川」(長岡市)の1548年▽「翁飴(おきなあめ)」で知られる大杉屋惣兵衛(上越市)の92年−−となっている。

 創業500年以上が1社▽499〜400年5社▽399〜300年13社▽299〜200年36社▽199〜100年1228社−−だった。時代別では明治時代の創業が862社で最も多く、老舗企業の67%を占めた。

 一方、業種別では清酒製造業が65社で最多を占め、約100の酒蔵を抱える「新潟らしさ」が反映された。これに土木工事業43社▽旅館、ホテル41社−−と続いた。

 東京商工リサーチ新潟支店は、新潟が国内屈指の老舗企業数となった背景について、明治時代は都道府県別最多人口を抱える最大消費地▽日本海側有数の港町▽信濃川の水運の発達−−などの点を挙げ「企業を設立しやすい条件が整っていた」と分析。さらに長岡や高田などの城下町が点在し、大名らに酒や菓子などを献上する文化があったことも挙げた。

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 ◇県内の老舗企業ランキング

    創業年  企業名           業種

 (1)1075 高半ホテル(湯沢町)    旅館・ホテル

 (2)1548 吉乃川(長岡市)      清酒製造

 (3)1592 大杉屋惣兵衛(上越市)   菓子製造販売

 (4)1603 種権種苗店(新発田市)   種苗卸売り

 (5)1610 本陣リゾート(湯沢町)   旅館・ホテル

 (6)1616 油屋久助商店(長岡市)   食品卸売り

 (7)1624 高橋孫左衛門商店(上越市) 菓子製造販売

 (8)1626 高橋商会(村上市)     農業資材販売

     同   きっかわ(同)       塩干など製造

(10)1629 田辺喜平商店(加茂市)   紙卸売り

 ※カッコ内数字は順位(東京商工リサーチ調べ)