「ラ・フォル・ジュルネ金沢」に代わり、今春の大型連休に金沢市などで開かれる新たな音楽祭の名称が「いしかわ・金沢 風と緑の楽都(がくと)音楽祭」に決まった。北陸3県や金沢市などで作る実行委員会が12日、記者会見を開いて発表し、「北陸の音楽文化を内外に発信したい」とアピールした。【久木田照子】

 新名称は三つの案の中から選ばれた。実行委の前田利祐(としやす)会長(第18代前田家当主)は「風や緑という言葉が5月の開催時期にふさわしいと考えた」と説明した。

 イメージキャラクターには挑戦や好奇心の意味を込め、仏の作家・ラブレーの作品に登場する巨人・ガルガンチュアを採用した。

 新音楽祭は4月28日〜5月5日、金沢市など北陸3県で計約170公演を実施する。初回はベートーベンをメインに据え、一般公演では異例となる交響曲やピアノ協奏曲、ピアノソナタの全曲演奏公演を予定。オーケストラ・アンサンブル金沢やドイツなど国内外の楽団に加え、多くの奏者・歌手も出演し、さまざまな演奏を楽しめる内容とする。

 会見で実行委員の1人は「さすが金沢と言われる音楽祭にしたい」と強調。チーフアドバイザーを務める作曲家、池辺晋一郎さんは「金沢の文化への理解力や関心の高さは素晴らしい。できるだけ力を尽くしたい」と決意を語った。

 2008年に始まったラ・フォル・ジュルネ金沢は、大型連休中のイベントとして市民や観光客から人気を集めてきたが、今後の運営方針を巡り、実行委と、企画・制作に携わる東京の音楽事務所が対立。実行委が昨年12月、ラ・フォル・ジュルネの開催を中止し、独自のプログラムに基づく音楽祭に一新することを決めていた。