御代田町は12日、町所有の旧メルシャン軽井沢美術館(同町馬瀬口)の土地と建物を、広告制作業のアマナ(東京)に有償で貸し付けて活用することで、同社と基本合意したと発表した。両者は美術館を核に写真フェスティバルを開くなど文化事業を展開する方針で、今後、実行委員会を設けて検討する。

 町によると、貸し付けるのは土地約1・7ヘクタールと建物5棟延べ約2000平方メートル。貸付金額は今後、決める。1995年開館の同美術館は2011年に閉館し、取得した町が活用法を探っていた。隣接のメルシャン軽井沢ウイスキー蒸留所も12年に閉鎖し、こちらも町が取得して跡地に新役場を建設している。

 町役場で記者会見したアマナの進藤博信社長は写真美術館とする考えを披露。同社が北海道東川町の国際写真フェスティバルに協力してきた経験を持つことから「写真で町おこしをするのがミッション。我々の持つノウハウとコンテンツを生かし、町と共に取り組みたい」と述べた。

 両者は手始めに7月に開く「龍神まつり」の時期に写真イベントを催す予定。茂木祐司町長は「美術館の景観や自然を残すため、アマナによる活用は最適の事業。写真の持つ可能性は広がっており、町の活性化や移住・定住にもつなげていきたい」と期待した。

 アマナは1979年設立。広告写真やテレビCMなどビジュアルコンテンツの企画・制作、ストック写真の販売などを手掛け、広告ビジュアル制作業で最大手。【武田博仁】