松山市祝谷6の祝谷大地ケ田(おおちがた)遺跡から、5世紀後半に築造されたとみられる前方後円墳1基が新たに見つかった。市立埋蔵文化財センターが発表した。当時の道後地域を治めていた豪族の墓とみられる。墳丘の周りには石が貼り付けられた溝(周壕)が県内で初めて確認され、センターは「周壕は古墳の中を聖域化するためのものと考えられ、人物の位が高いことが分かる」としている。

 遺跡は道後地域を眺めることができる高台にあり、宅地造成を前に昨年9月から発掘調査が進められていた。松山市内で前方後円墳が見つかるのは11例目という。古墳は全長31・5メートルと中型で馬蹄(ばてい)形。周壕は幅3メートル前後、深さ1メートル以上あり、両側には土砂崩れを防ぐためとみられる石が規則正しく積まれている。

 古墳の周辺からは馬の形の埴輪(はにわ)の一部や、鉄製の太刀の柄(つか)も見つかった。古墳の形や埴輪などの特徴が西日本各地の指導者の墓のものと共通していることから、センターは、当時道後地域を治めていた指導者は大和政権とも関係があったとみている。

 15日午前11時半から、一般市民向けの現地説明会が開かれる。問い合わせはセンター(089・923・6363)。【黒川優】