北九州市八幡東区のテーマパーク「スペースワールド」は1990年4月のオープン当初、近郊の若者にとって「彼氏、彼女ができたら行ける場所」だった。メインキャラクター「ラッキーラビット」とのふれ合いや宇宙をイメージした演出が東京ディズニーランドをほうふつさせ、デートスポットとして活況を呈した。当時、福岡市の高校生だった私は「スペワ体験」を果たす同級生を羨望(せんぼう)のまなざしで見ていたものだ。

 時は流れて昨年12月。突如として今年いっぱいでの閉園が発表された。来場者の減少で2005年に民事再生法を申請したものの、その後も2秒半で最高速度130キロに達するロケットコースター「ザターン」の導入やスケートリンク、プール開設など投資を続けて家族向けスポットとして需要を広げていただけに、周囲のショックは大きかった。

 しかし、スタッフは意気軒高だ。閉園後の雇用や生活がどうなるか「不安じゃない人はいない」(男性社員)という状況でも、気丈に振る舞って来場者をもてなす。

 アイデアを凝らしたイベントは引き続き盛りだくさんだ。学業成就を祈念する真言宗のお経を聞きながら絶叫ジェットコースター「タイタンMAX」に乗る「御利益ライド」は、志望校合格を目指す受験生に人気(2月末まで)。2月11、12日にはスペースシャトルの実物大模型に愛の言葉を映すバレンタイン企画「スペワde愛のメッセージ」を行う(メッセージ受け付けは2月5日まで)。ラッキーラビットたちが生バンドをバックに踊るショーもスペワの醍醐味(だいごみ)だ。

 営業は12月31日の大みそかまで。もう何度も行った人も未体験の人も、今年のうちに「最後のスペワ」へ!【取違剛】

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 ◇スペースワールドへの行き方

 九州自動車道・八幡インターチェンジから北九州都市高速に乗って15分程度。駐車場は2250台収容で料金1000円。鉄道の場合は、JR小倉駅から鹿児島線スペースワールド駅まで快速列車で10分。

〔福岡都市圏版〕