県の文化財保護審議会は13日、県文化財(史跡)に大田市温泉津町小浜の「梨ノ木坂(なしのきざか)遺跡」を新たに指定し、松江市山代町の「山代郷南新造院(やましろごうみなみしんぞういん)跡」の一部区域を追加指定するよう県教育委員会に答申した。正式に指定されれば、県史跡は59件となる。

 梨ノ木坂遺跡は石見銀山で必要とされる生活用品などの物資を運ぶために利用された街道の一部。今回は約1600平方メートルを対象とした。

 県教育庁文化財課によると、近世の石見銀山の交通や土木技術などを理解する上で重要な遺跡で、石畳の道、山や巨岩を削った切り通しなどが良好に残されているという。

 山代郷南新造院は「出雲国風土記」に記載がある古代寺院。1984年と87年に県教委が発掘調査し、奈良時代の金堂跡や瓦、仏像を発見した。風土記の記載と調査結果が一致する重要遺跡として、93年に1664平方メートルが県史跡に指定された。

 同課によると、昨年10月、周辺での宅地造成を前に再調査したところ、奈良−平安時代の建物跡や敷地の区画を示す溝跡を発見した。これまで不明だった寺院の範囲を解明する上で、重要な発見として845平方メートルを追加指定し、保全すべきだとした。【長宗拓弥】