乳幼児が感染すると、重い肺炎になることもあるRSウイルス感染症。国立感染症研究所(以下、感染研)の2016年10月11日の速報では、最新の1週間(9月26日〜10月2日)に全国約3千の医療機関から報告された患者数は5463人で、同じ時期では過去10年間で最多。感染研は、手洗いやマスクなどの予防対策を呼びかけているとのこと。

RSウイルス感染症って何? 乳幼児は重症化する恐れ

実はRSウイルス感染症は、ほぼ100%の子どもが2歳までに1度はかかると言われる急性の呼吸器疾患。感染すると、鼻水や発熱、咳など風邪に似た症状が表れます。大人もRSウイルスにかかりますが、再感染の場合は、免疫ができているためあまり重症化しないそう。

初めてRSウイルスにかかる赤ちゃんは、免疫がないため、気管支炎や肺炎など、症状が重症化しやすい傾向があると言われています。特に生後6カ月未満の赤ちゃんや早産児、特定の基礎疾患がある赤ちゃんは、重症化しやすいと言われ、病状の急速な悪化による、無呼吸発作や突然死の危険性もあるようなので、十分な注意が必要です。

でもどうやって気をつけたらいいの?

予防方法の基本は、外出後や調理・食事の前、鼻をかんだ後などはせっけんで手をしっかり洗うこと。また、空気感染はしないものの、感染者のせきやくしゃみなどの飛沫でも感染するので、RSウイルスが流行している間は、赤ちゃんを人ごみに連れて行かないほうが安心です。

パパやママ、上の子は、すでにRSウイルスに繰り返しかかっている場合が多く、風邪のような症状で済むため、自分がRSウイルスに感染していると知らず、赤ちゃんに移してしまう可能性もあります。家族のなかで咳やくしゃみをする人がいたら、マスクを着用させて、赤ちゃんが口に入れそうなものはアルコール消毒しましょう。

赤ちゃんが感染してしまった時の対処法

実はRSウイルスにワクチンはなく、対症療法(原因を治すのではなく、病気によって起きている症状を和らげたり、なくしたりする治療法)が重要になってくるようです。RSウイルス感染症の重症化を防ぐ注射薬もあるのですが、費用は高額…。ただし、早産で生まれた乳児は健康保険が適応される場合も。乳児医療が適応されると、無料で注射を受けられる可能性があるので、一度医療機関に問い合わせてみるといいかもしれません。

とはいえ、赤ちゃんが高熱を出していたり、呼吸が荒くなっていたり、せきや鼻水が出ているなど、体調を崩しているなら、すぐに病院で受診してください。

RSウイルスは例年通りなら、秋から流行し、年末をピークにして春まで続くそうです。流行している間は、赤ちゃんの健康のために、手洗いやおもちゃの消毒、パパママがマスクをするなど、いつもより丁寧なケアをしてあげましょう。
(文・山本健太郎/考務店)
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