【バチェラー/モデルプレス=9月26日】米EC大手のAmazonが、日本向けの「恋愛リアリティ番組」の制作を発表した。同社は、映像配信サービスでは初のオリジナルリアリティ番組の制作となる。激化する国内動画配信サービス戦国時代に次の一手となるか―

今回制作されるのは、全世界225ヶ国以上で放送されている人気恋愛リアリティ番組「バチェラー(The Bachelor)」の日本オリジナル制作版「バチェラー・ジャパン」。25人の女性たちが、1人の独身男性を巡ってセレブでゴージャスな恋愛模様を繰り広げる。Amazonプライム・ビデオにて2017年春より独占配信の予定だ。番組は、Amazon、ワーナー・ブラザース・インターナショナル・テレビ・プロダクション(WBITVP)とYDクリエションが共同制作する。

本シリーズではある一人の幸運な独身男性が真の愛を見つけ出すチャンスを得て、25人の女性たちが彼の心を勝ちとるという内容。恋愛バトルのレースを競うドラマと情熱に溢れた最高にロマンチックな体験をバチェラーと一緒に視聴者までもがシリーズを通して体感でき、グループ・パーティーや二人きりのデートを経て、バチェラーは最後に自分に一番相応しいと思う女性を決めるという恋愛リアリティ番組だ。

◆動画配信サービス戦国時代

現在の日本国内のインターネット動画配信サービスは多岐に渡る。「Amazon プライム・ビデオ」が当てはまるのは、定額制(サブスクリプション型)動画配信サービス。定額料金で、スマートフォンやタブレット、テレビなどで、映画やアニメなどエンタメ作品を中心に、大量のコンテンツが見放題となるサービスだ。

2015年の世界最大手「Netflix」の日本上陸が話題となったように、相次ぐ企業の参入によって、動画配信サービスの市場規模は年々拡大。「Hulu」や「dTV」をはじめ、「U-NEXT」「ひかりTV」「ビデオパス」「UULA」「TSUTAYA TV」「Rakuten SHOW TIME」といったサービスに加え、今年は基本視聴無料のサイバーエージェント「Abema TV」も参入。各社がサービスとコンテンツを発表し、その競争は激化。ユーザーは、そのコンテンツのラインナップ、クオリティ、価格などに敏感に反応しているようだ。

◆サービスのブランドを形成するオリジナルコンテンツ群

各サービスともに、映画やアニメ、ドラマなどの既存コンテンツのライブラリでは、横並びは避けられない。そこで鍵となるのがオリジナルコンテンツ。その制作合戦は2015年より勢いを増し、「Netflix」は、『テラスハウス』『火花』など人気コンテンツを投入。「dTV」は『実写版進撃の巨人』『高台家の人々』、「Hulu」はドラマ『THE LAST COP/ラストコップ』『DEATH NOTE』など、シェア獲得に向けて様々なオリジナルコンテンツを配信している。

「Amazon プライム・ビデオ」も多分に漏れず、『仮面ライダーアマゾンズ』『はぴまり〜Happy Marriage!?』『クレヨンしんちゃん外伝 エイリアン vs しんのすけ』など、オリジナル・コンテンツ開発に力を入れてきた。今回の日本オリジナルの『バチェラー』をもって、リアリティ番組市場に新たに踏み出す。米国でも各社のリアリティ番組の視聴率が高いという。

◆差別化の鍵を握る女性ユーザーの声

こういった市場環境に対して、ユーザーはどのような反応なのだろう。定額制の動画配信サービスというと、男性ユーザーが主に利用しているというイメージがある。今回、各社のユーザーターゲットの差別化の鍵を握る10代〜20代女性ユーザーを対象に調査を実施。「動画配信サービスを利用する際のプライオリティ」をテーマに意見を募った。

<女性対象調査:利用したい動画配信サービスのプライオリティ>

・料金の安さ(38%)
・コンテンツラインナップ(34%)
・デバイスの自由度(11%)
・その他(17%)

(「モデルプレス」女性読者を対象にリサーチ:対象400名)

「ドラマ好きだから好きなドラマを見られるサービス」「値段が安いことが絶対!」などの内容や価格の声が多く見られた一方、「話のネタになる」という意見も複数あがっていたことが特徴的だった。

「学校で友達と盛り上がれたら楽しそう」「家族や彼氏と一緒に観ながら、だらだら喋れる動画」。中には動画の使い方として「面白い動画を見つけて、友達とよくLINEしあってる」といった声も。内容の魅力はもちろんのことだが、話題が生まれやすいコンテンツも、競争を勝ち抜くための要因となるかもしれない。

◆Amazonプライム・ビデオ コンテンツ事業本部長ジェームズ・ファレルが語る「バチェラー=夢のような体験」

Amazonプライム・ビデオ・コンテンツ事業本部長のジェームズ・ファレルは今回の番組制作について、「大成功を収めたリアリティ・シリーズ『バチェラー』を、WBITVPと共同で、Amazonプライム・ビデオでご提供できることを大変喜ばしく思います。これほどの壮大なスケールで、また世界各地で好評を得た恋愛リアリティ番組が日本で放送されたことは、未だかつてありません。Amazonプライム会員皆様からの反響を楽しみにしています。『バチェラー・ジャパン』は、出演者にも、視聴者の皆様にも、正に夢のような体験となるでしょう」と語っている。

WBITVPシニア・バイス・プレジデントのアンドリュー・ゼインは、「日本は、独自の豊富な番組を生み出している素晴らしい国です。Amazonとパートナーとなり、このクリエティブで、競争力のある国に『バチェラー』を紹介できることを大変嬉しく思っています。日本の観客の皆様はきっと『バチェラー』に恋をすることとなるでしょう」と日本での成功を確信する意気込みを語っている。

◆Amazonが持ち込む「バチェラー」はムーブメントを起こせるのか

これまで、世界中の40カ国以上で撮影、また30カ国以上の国でローカライズ版が制作され、合計で125シリーズと1000話以上が放送されてきた。全米視聴率1位も獲得している。リアリティ番組の中で最も国際的で実績のあるシリーズと言われているなど、そのコンテンツ力はすでに世界で実証済み。

日本でも「あいのり」「テラスハウス」といったリアリティ番組が一大ムーブメントを起こしてきた。そんな日本リアリティ番組市場で「バチェラー」は、どのように受け入れられるのだろうか。

セレブで豪華な共同生活、国内・海外を旅をしながらの恋愛。誰しもが憧れるゴージャスな体験に酔いしれる一方、毎エピソードごとに数人の女性が脱落していくなど、シビアでドキドキするような仕掛けも用意されている。明日の“話のネタ”となりうる要素は十二分に詰まっている。

視聴には、年会費3,900円(1ヶ月あたり325円)のAmazonプライム会員になる必要があるが、そのハードルを超える“魅力”をどれだけ提示できるのか。世界的に実績を誇る「バチェラー」を引っさげて、Amazonの大勝負がいよいよ始まる。(modelpress編集部)