【松島雅美・恋愛/モデルプレス=10月16日】目の働きが、アタマとココロに大きく影響していることを知っているだろうか?それは、脳にインプットされる情報の8割が目から得ており、目の機能が衰えると、そこから伝わる情報、それを受取る脳、さらには脳が創りだす“ココロ”も衰えてしまうからだと言われている。モデルプレスでは、目の機能にもメンタルにも精通する臨床心理士の松島雅美氏(44)にインタビューを実施。日本で初めて“眼の機能とメンタル機能を同時に鍛えるプログラム”を構築した松島氏は、目の働きを良くすることでアタマとココロの働きをスッキリさせる手段として「眼球体操」を提唱している。そこで、今回のインタビューでは“恋愛”をテーマに、「眼球体操」を実生活の中で応用させる方法を教えてもらった。

◆メンタルを科学的に捉えるために“目”からアプローチ

9月3日に著書『1日5分でアタマとココロがすっきりする眼球体操』を出版した松島氏。「スクールカウンセラーとして子どもたちの心のケアをしていた時に、『私は病気じゃない』とか、『カウンセリングルームに行くなんて恥ずかしいことだ』など、親にも子にもメンタルケアにマイナス・ネガティブなイメージがあったので、アプローチの仕方を考えよう」と「眼球体操」を生み出した経緯を明かし、「メンタルも機能。体と同じで、鍛えるだけで融通が効くようになる。メンタルは『気持ちの持ちよう』みたいなイメージがとっても強いので、もっと科学的に捉えてもらいたい」と当時から抱き続けている信念を打ち明けた。

同書では、少しでもメンタルケアへの“抵抗”を減らすように制作された「眼球体操」を、眼球をよく動かせるようにする「基本体操」と、目の働きの中で気になる機能を改善させる「機能別オプション体操」の2種類に分けて紹介。

継続してトレーニングが出来るように手軽さを意識しており、「普通に生活していると、スマホかパソコンの世界なので、どうしても目動かしている幅が狭くなり、眼球を動かさなくなる。すると、だんだん頭が固くなり、想像力がなくなり、感情がコントロールできなくなりと、それぞれがつながるので、前頭前野の活性化、ひいては人間らしさの活性化のためにも『眼球の運動』をしましょうっていうことなんです」と同書の狙いを明かした。

そして、前頭前野を含む脳やメンタルの機能向上が「スポーツであろうが、仕事だろうが、全体的にパフォーマンスアップ」に繋がると言い、“恋愛の向上”については、「『この体操ですぐに改善できる』ということではないですが、恋愛や人間関係なら“目からの情報を活かす”っていう意味で、役に立てると思います」と述べる。

そこで、恋愛の悩みとして取り上げられることが多い3つの具体例を松島氏にぶつけ、「眼球体操」を活かし方や、注意点を指南してもらった。

◆Q.第一印象が薄く、恋愛関係になかなか発展できない。

松島:印象に関しては、目の開き方。例えば、目が半開きの人と、目がぱっちりしている人とでは、後者の方が印象は良いですよね。目の筋肉をしっかりと鍛えていくことが、目が開きやすくなったり、印象がよくなったりしていくことにも関係してくると思います。なので、眼球をより上方向に動かせるように基本体操の「追従性眼球運動」が良いと思います。

<眼球の筋肉をほぐして良く動くようにする基本体操「追従性眼球運動」>

1.視点を1点に固定したまま首を上下・左右・斜め、さらには円を描くように動かす。
※視点が動かないように、見る場所・見るものを決めておくことが重要。

◆Q.気になっている人だと意識し過ぎて、緊張から会話がなかなか続かない。

松島氏:それは、「観察力」が関係しています。相手の変化に気づけるかは、“周辺視野”(1番よく見えている中心部分以外のぼやけて見えている部分)に影響されます。大体、周辺視で人の動きなどを観察しているんですが、周辺視が弱い人は、その変化を見つけられず、話題も見つけられないと思います。

さらに、周辺視が鍛えられれば観察力がつくので、嘘を見抜くことにも活きてきます。「嘘をつく」ということは、「いつもと違う」ということなので、“いつも”を観察出来ていれば、違うところに「あれ?」って気づくことが出来るからです。

これらの場合は、テレビを見ながら周辺視を鍛える方法や、素早く色んなことに気付けるように基本体操の「跳躍性眼球運動」をやっておくと効果があるかもしれません。

また、焦点を合わせているところ(中心視)以外はほとんど周辺視なので、普段から意識することも出来ます。歩いている時に、「いま黄色い何かがあるな」「こういう文字が書いてあるな」「あの看板があるな」とか、“周辺視を意識する”というが重要です。

<テレビを見ながら周辺視を鍛えるトレーニング>

1.テレビ見るときに、顔の前に立てた親指を見ながらテレビを把握する。
※テレビを周辺視で見ることになるので、文字まで見るのはなかなか難しいが、「いま赤い服を着た人がでた」などの程度で十分。

<素早く正確に見たいものが探しだせるようになる基本体操「跳躍性眼球運動」>

1.顔の前30cmくらいのところに両親指を立てる。

2.上下・左右、斜めなど、音に合わせて伸ばした指にピントを合わせる。

◆Q.学生生活や仕事などと恋愛のバランスが取れず、気持ちを引きずってしまう。

松島氏:いわゆる「気持ちの切り替え」をスムーズにするためには、情報をとにかく早く処理して、頭の回転を早くして処理することが必要です。気持ちが切り替えられない人は、1種類の発想で突っ走ってしまう傾向にあります。目でトレーニングするとしたら、瞬間的に情報をインプットする「瞬間視」というものがあります。瞬間視機能が高まれば、出来るだけ多くの情報を脳に送ることが出来、答えを導くスピードも上がるので、アタマの回転が速くなるように「誌面情報」というトレーニングが良いです。

<瞬間視を鍛えるトレーニング「誌面情報」>

1.絵や写真のある雑誌を適当に開く。

2.1秒間だけ見てからすぐに閉じる。

3.その後になにがあったか思い出す。

◆大切なのは「分からない」を減らすこと

いくつかの恋愛の悩みを目からアプローチしてきたが、「共通することは、想像すること、観察すること。目からの情報を増やして、わからない状態を減らすことが重要」と改め、「人間が緊張したり不安になったり不快になる時は『分からない時』なんです。恋愛は最たるもので、分からないから不安になって泣いたり、想像したりするので、情報が入ることはすごく大切なことなんです」と説明した松島氏。

最後に、恋愛テクニックでよく耳にする「上目遣い」が効果的か聞いてみると、「魅力はあると思います。目が上方向に動いているということは、何かしら想像をしようとはしていますよね。恋愛上手って言っていいのかはわからないけど、目が開いているっていう状態が魅力的なので効果的だと思います」と分析しつつ、「でも、想像力が妄想になると怖いですけどね。想像は『忙しからこんな態度になっちゃったんだな』とか事実を組み合わせて考えることですが、妄想は事実を無視して突っ走っちゃうので、一緒にならないようにはして欲しいですね」と注意を促した。

◆“目”から改善できる可能性

普段、視力検査の結果だけを気にしがちな“目”の働きは、想像以上に生活と密接に関わっているという。

インタビューでは、“恋愛”をフィーチャーしたが、仕事やスポーツなどあらゆる生活の向上を目からアプローチできるのためココロ・アタマに起こっていた細かな障害・ストレスが取り除けば、あなたが悩んでいることも解決できるかもしれない。(modelpress編集部)

■松島雅美(まつしま・まさみ)プロフィール
1972年、広島県に生まれる。京都女子大学大学院修士課程修了。臨床心理士。メンタルビジョントレーニングスペシャリスト。一般社団法人国際メンタルビジョントレーニング協会代表理事。Jerespire株式会社代表取締役社長。精神神経科クリニックや教育機関などで、のべ20000人以上をカウンセリングしてきた実績がある。視覚機能とメンタル機能を同時に鍛えるアイパフォーマンスメソッドを日本ではじめて構築し、スポーツ選手や子どもなどのパフォーマンス向上に向けた取り組みを行っている。