昨年12月、十島村全域と奄美群島の救急医療を担う奄美ドクターヘリの運航が始まった。県立大島病院(奄美市)を拠点に、最も遠い与論町に約40分で到着する。時速270キロで飛行するデモフライトに同行した。 傷病者を乗せるため、機体の揺れは最小限に抑えている。運航会社の鹿児島国際航空(鹿児島市)の榎田和也機長(56)は、「周辺の地形を踏まえ気流を見極めなければならない」。ヘリ操縦歴35年、ベテランならではの技だ。上田茂整備部長(51)によると、ヘリの機体が通常より細長く、風を受け流す構造になっているという。 気圧の変化も傷病者の容体に影響を与えかねないため、低空飛行を心がける。無事に病院へ運ぶことが何より大切で、ヘリは有視界飛行が可能なときにしか飛ばない。